日本一の薄毛お笑い芸人 斉藤さん ソフトバンクでんき「おうち割」会見で

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 「頭禿げても浮気はやまぬ」という。年を食っても色気だけはお盛んなのか? 一方、カッコいいハゲは確かにある。俳優ならショーン・コネリー、ブルース・ウィリス、ジェイソン・ステイサム、ニコラス・ケイジ、渡辺謙......。みんなハゲているが、キマってる。トレンディー・エンジェルの斉藤司さんのブレイクぶりからも目が離せない。

 では、なぜハゲるのか? 加齢、疾病、投薬の副作用、火傷、遺伝的要因など種々の学説がある。

 東京医科歯科大学のプレスリリースによれば、難治疾患研究所・幹細胞医学分野の西村栄美教授らの研究グループは、加齢による薄毛や脱毛の仕組みを解明し、その研究成果を国際科学誌『Science』(2016年2月5日)に発表した。

 発表によると、毛髪を作る毛包幹細胞の老化によって毛包幹細胞を維持しているタンパク質の分解が進むため、頭皮にある17型コラーゲンがフケや垢とともに皮膚表面から脱落する。その結果、毛髪を生やす毛包が少しずつミニチュア化し(小さくなり)、消失する。このような毛包幹細胞を中心とした組織・老化プログラムのメカニズムによって、加齢に伴う薄毛や脱毛が起きるのだ。

 この加齢とともに毛髪が薄くなるメカニズムの研究では、17型コラーゲンの減少を抑える遺伝子を組み替えたマウスで体毛の減少が抑えられた。ヒトの毛髪も同じメカニズムが働いていると考えられる。近い将来、17型コラーゲンの現象を抑制する治療薬が開発できれば、脱毛症の治療や加齢関連疾患の治療へとつながる。

帽子やヘルメットを始終かぶっていると毛が抜ける?

 毎日新聞(2016年6月4日)によれば、頭皮や毛髪に関わる医療人や 医用工学のエキスパートが集まる「帽子内環境研究会」が発足。帽子と頭皮や毛髪の関係や健康的な帽子のかぶり方の探求をテーマに、独自の分析手法を駆使した共同研究に取り組んでいる。

 同研究会は、ヘルメットをかぶったまま肉体労働をした想定で簡易実験を実施。頭皮や毛髪が晒される過酷な環境を示す計測データを発表した。それによると、国内で「1週間に何らかの理由で帽子を2時間以上かぶる人」は、工場作業員(約740万人)、土木・建築作業員(約400万人)などのべ2000万人。長時間にわたる帽子の着用が頭皮や毛髪に及ぼす影響を科学的に検証した研究はほとんどない。

 この簡易実験は、4月13〜17日の5日間、東京都内で実施。成人男性51人が新品のヘルメットをかぶり、3時間にわたって自転車型トレーニングマシンを使って有酸素運動を行った。運動中はヘルメット内部の温度・湿度をリアルタイムで計測。運動前、運動後、運動後に洗髪した後の計3回、頭皮の血流と汚れの状態、付着している細菌量をそれぞれ測定した。

 その結果、実験当日の都内の気温は最高19〜23℃だったが、ヘルメット内部は運動開始後30分で約30℃に上昇。外気の湿度は平均31〜96%だったが、ヘルメット内部は約80%〜100%の高湿度を保った。

 頭皮は、運動前でも食品工場や厨房などの手指の汚れ度のチェック基準よりも汚れていたが、運動後はさらに悪化。細菌検査では、 ニキビの原因となるアクネ菌や呼吸器感染症を起こす肺炎桿菌など13種の細菌を検出。汚れも細菌も、洗髪によって大幅に減少した。ただし、頭皮の血流は、運動前後で顕著な変化はなかった。
猛暑の夏は時折、帽子やヘルメットを脱ぎ、適度に洗髪することが大切

 研究を行った九州工業大学の小西直樹准教授(医用電子工学)は、ヘルメット内部の温度・湿度は、熱帯のシンガポールやマレーシア・クアラルンプールの年平均の温度・湿度、または猛暑で話題になる埼玉県熊谷市の8月の平均温度・湿度とほぼ等しいと指摘。不快指数は「ほぼ全員が不快と感じる」80に上り、運動中のヘルメットや帽子の中は明らかに不快環境にあると分析した。

 実験結果を公表したセミナーで特別講演を行った横浜労災病院皮膚科の齊藤典充部長は、ニキビの原因菌が繁殖し、頭皮の炎症によって脱毛症を起こした柔道部員の女子高校生の症例を紹介。頭皮の炎症があり、帽子をかぶって高温多湿の不快環境に晒されれば、必ず悪影響が出ると指摘した。

 毛髪・脱毛症治療の専門医院「東京メモリアルクリニック・平山」の佐藤明男院長によると、今回の実験は、帽子やヘルメットと脱毛の因果関係を明確に解明していない。だが、実験で明らかになった過酷な帽子内環境が頭皮や毛髪に悪影響を及ぼす可能性は高い。したがって、猛暑の夏は時折、帽子やヘルメットを脱ぎ、適度に洗髪することが大切と結論づけた。

 帽子内環境研究会は今後も、かつらや女性用ウイッグも対象にした実証研究を続ける計画だ。

 帽子やヘルメットを始終かぶっていると毛が抜けやすく、ハゲやすい! 過酷な帽子内環境が頭皮や毛髪に及ぼすハイリスクは確かだ。ハゲないために、頭皮と毛髪をいつも清潔・爽快にしよう!
(文=編集部)