お酒は21歳になってから?

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米国で飲酒可能な年齢が21歳以上に引き上げられて以降、アルコールが原因の疾患による死亡リスクが減少している――米ワシントン大学の研究者らが、法的な規制が健康に与える影響を示す研究結果を発表した。

米国では、1984年から連邦法によって酒類を購入できる最低年齢が21歳に定められており、全米50州で飲酒可能な年齢は21歳以上となっている。これは飲酒運転や犯罪抑制の目的で施行されたものだが、研究者らは飲酒を開始する年齢の変化が、その後の健康状態にも大きく影響しているのではないかと推測。

21歳になるまで飲酒をしていなかった人と、していた人を比較するため、1990〜2010年までの国勢調査のデータから、飲酒年齢が21歳以上になる前後にあたる1967〜1990年の間に18歳になった人のデータを抽出し、肝疾患と口腔、咽頭がんの死亡率を分析した。

その結果、大学に通っていた人では、飲酒開始年齢の違いと疾患の死亡率に有意な違いはなかった。しかし、大学に通っていなかった人は、21歳から飲酒を開始した場合、21歳以下から開始した場合に比べ、アルコール性肝疾患による死亡率が8%、その他の肝疾患死亡率が7%、口腔、咽喉がんによる死亡率が6%低下していた。

大学在籍経験で差があったことについて研究者らは、「大学では伝統的に未成年者の飲酒や暴飲が推奨される文化があり、これが飲酒開始年齢の変化をなくしているのでは」とコメントし、大学生の早期飲酒に対して警鐘を鳴らしている。

発表は、2016年6月24日、米アルコール中毒症研究会誌「Alcoholism: Clinical and Experimental Research」オンライン版に掲載された。

参考文献
The Impact of the Minimum Legal Drinking Age on Alcohol-Related Chronic Disease Mortality.
DOI: 10.1111/acer.13123 PMID:27340945

(Aging Style)