「東京レトロ旅」おすすめ4箇所!

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 夏だ、海だ、旅行だ! と、遊びに出かける友人たちを横目に、「遠出したいけど、連休ないし……」と嘆いている人、案外多いのではないだろうか? 確かに、旅に出るとなると3日以上の休みはほしいところ。たとえ1泊2日の弾丸旅行を決行しても、行って帰ってきて、次の日仕事! となれば身も心も休まらないだろう。

 だが、あきらめることなかれ! そんな忙しい人でも可能な旅がある。それが「近場でレトロ旅」をすること。古い街並みを散策してみる、昔の建物を改装した古民家に泊まる、純喫茶で食事をする……などなど、時間をトリップしてしまえば、自宅から片道3時間以内の場所でも十分非日常を味わえる。今回はそんな「近場でレトロ旅」の参考にしてほしい2冊を紹介しよう。

古民家ゲストハウスの情報が盛り沢山


『ゲストハウスガイド100 〜Japan Hostel&Guesthouse Guide〜』(前田有佳利/ワニブックス)
 旅行にいくとなれば、真っ先に考えるのは「宿」のことではないだろうか。レトロ旅でオススメしたいのが「ゲストハウス」への宿泊だ。ゲストハウスにはアメニティーやルームサービスがなく、素泊まりが基本のため料金も安い。また、既存の住宅を改築したアットホームなところがほとんどなので、昔ながらの古民家に泊まることもできる。

 『ゲストハウスガイド100』では、ゲストハウス紹介サイト「Foot Prints」を運営する著者が厳選した宿100軒を掲載。「女性の一人旅」「交流重視の一人旅」「アート建築好きにオススメ」などなど、旅のスタイルや目的別に宿を紹介しているので、「泊まってみたい」と思えるようなゲストハウスがきっと見つかるはず。そこで本書の中から、東京都にある古民家や古い建物を改築したレトロ&オシャレな宿をピックアップ!

★kaisu(本書P.16)

 築60年の料亭をリノベーションしたこちらのゲストハウス。赤坂の一等地に建ち、かつては政界や財界人も足を運ぶ高級料亭だったという。小石の敷き詰められた中庭や木の窓枠など、いたるところにその建物の歴史を感じることができる。“古いこと”は決して悪いことではない。むしろ、高級料亭が醸しだすハイソな空気は、時間をこえてさらに価値のあるものになっている。ビジネスホテルでは味わえない雰囲気に酔いしれるのもゲストハウスの楽しみかたのひとつだろう。

★ゲストハウスtoco.

 東京で古い街並みを散策するならやっぱり下町! 入谷に建つ「ゲストハウスtoco.」は、築95年(!)の日本家屋を改築した宿。縁側から庭を眺めることができ、そこから桜や紅葉など四季折々の風流を楽しむことができる。日本の伝統的な家屋の魅力に惹かれて、世界各国から旅人が集まるこちらのゲストハウスには、Berラウンジも設置。海外からのゲストとの交流スペースにもなっている。

 バックパッカーが利用する宿として知られるゲストハウス。その醍醐味は何と言っても、日本各地・世界各国の旅人たちと知り合えることだろう。多くのゲストハウスが共有スペースやラウンジを設けいているので、時間が許せば足を運んでみては? 旅先で思わぬ出会いがあるかも!

著者が巡った1600軒の純喫茶から厳選!


『純喫茶、あの味』(難波里奈/イースト・プレス)
 せっかく趣きのある宿に泊まったのだから、食事も「昔ながら」にこだわってみてはいかがだろうか。たとえば、「純喫茶」なんてどうだろう。ただお腹を満たすだけじゃなく、店の雰囲気を楽しみつつゆっくり食事をしたら、プチ旅行でも十分リフレッシュできるはず。特に東京の下町には、古くから残る個性的な名店が目白押し! 戦前から続く老舗や、代替わりをしつつも着々と受け継がれていく看板メニューなど、どれもオンリーワンのものばかり。店舗の内装や料理の味からも、その店の歴史が感じられることだろう。今回は『純喫茶、あの味』に掲載されている、下町の名店を紹介しよう。

★ラドリオ(本書P.35)
昔懐かしのスパゲッティーといえば、ナポリタン! 神保町にある、「ラドリオ」のナポリタンは、これまで1600軒の純喫茶に足を運んだ著者が「二度とナポリタンが食べられなくなるとしたら、最後はこちらで」と絶賛するほどの味だそう。ウインナーコーヒー発祥の店でもあるこちらの喫茶店、革張りのソファーがいかにも昭和の純喫茶という感じで、レトロ好きにはたまらないはず!

★アンヂェラス(本書P.78)
創業70年、手塚治虫や数多くの文豪が訪れたという「アンヂェラス」は、三角屋根が可愛らしい趣のある外観。木目調のクラシカルな店内はいるだけで優雅な気分になれる。そんな同店で著者がおすすめするのが、細いグラスに山盛りの生クリームや、大胆にカッティングしたフルーツが盛りつけられた、ザ・正統派パフェ! レトロな店内で食べるといっそう美味しく感じられそうだ。

 ナポリタンやサンドイッチ、プリンにパフェなど、ありきたりのメニューでもお店によって味はそれぞれ。街を散策しながら気に入った店にフラッと入ってみるのも楽しそうだ。

 たとえまとまった休みがなくとも、工夫次第でリフレッシュすることは可能だ。それに近場の小旅行なら、「時間もお金も連れもいない」という三重苦でも実現できるはず。せっかくの夏、機会がないからと家にこもっているのはもたいない! 気が向いたらフラッとレトロ旅、行ってみてはどうだろうか?

文=松原麻依(清談社)