【立ちそば放浪記】現代の息苦しさに疲れたら笹塚『柳屋』に迷わずGO! 昭和にタイムスリップしたような古き良き関東そばがここにある!!

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どことなく漂う下町感が素敵な笹塚。強い日差しにも負けない活気あふれる商店街を歩いていると、香ばしい外観のそば屋に出くわした。通りに面した全面ガラス張りの引き戸には、手書きの紙メニューが張り付けられ、藍色ののれんが涼し気にハラハラ揺れる。

店の前に立つと、まるで昭和の夏にタイムスリップしたような錯覚に陥る。この店の名は『柳屋』。どこからともなく聞こえるセミの声と甲州街道の喧騒は遠くに消え、立ち上る陽炎(かげろう)の向こうから風鈴の音が聞こえたような気がした。

・豊富な天ぷら

引き戸をガラガラ開けると、店内はカウンターのみ6席ほどのスペース。カウンターの上には、揚げ置きの天ぷらがガラスケースに並べられていた。かき揚げはもちろん、じゃがいも天、ソーセージ天など、なかなか種類が豊富である。その中でも、衣が薄めだった春菊天に惹かれた。400円の春菊天そばを注文。

・古き良きそば

すぐにカウンターに置かれるそば。そばに色がつくレベルの濃いつゆは昔ながらの “関東のつゆ” だ。その濃厚なつゆの上に鎮座する春菊天の緑が映える。外観だけではなく、そばからも古き良き時代があふれ出している。そばをひと口食べてみたところ……
モチモチや。激ウマというより、なんだか食べていてホッとする味である。そのそばに絡むコクのある甘辛いつゆと、風味豊かな春菊天がさらにタイムスリップに拍車をかける。ああ懐かしい……懐かしすぎる! セミがうるさくて、とても暑かったあの頃の夏ーーーーーー!!
「ウーいつだって♪ ウー1人じゃない♪」もはや、風鈴の音を越えて、アニメ『ミスター味っ子』のエンディングテーマ『心のPhotograph』が聞こえてくるレベルである。立ち読みのbook-shop!

・真夏に白昼夢を見たような気分

良い時代だったな……。完全にこの店に心の柔らかい部分をつかまれてしまった私。店を出ると、2016年の東京の雑踏が戻ってきた。遠くに聞こえるセミの声と甲州街道の喧騒。真夏の白昼夢のような店だった。
ネットの爆発的な普及により高度な情報化社会となった現代。だが、便利になった反面、それまで存在しなかった影が生まれたのもまた事実である。そんな「あいまいさ」の少ない現代社会に息苦しさを感じた時は『柳屋』に行くといいだろう。きっとココロのスキマを埋めてくれるはずだ。

・今回紹介した店舗の情報

店名 柳屋
住所 東京都渋谷区笹塚2-11-4
営業時間 6:30〜15:30
定休日 土曜、日曜、祝日

Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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