中国のネット上では、「わが国はもはや日本を追い抜いた」という言論をしばしば見かける。一方で、技術力や1人あたりのGDPから考えて「わが国はまだ日本に遠く及ばない」という意見も見受けられる。中国メディア・界面は15日、賃金と不動産価格の関係性から、中国がなおも日本に及ばないとの見解を示す記事を掲載した。(写真は日本の長崎の遠景、写真提供:123RF)

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 中国のネット上では、「わが国はもはや日本を追い抜いた」という言論をしばしば見かける。一方で、技術力や1人あたりのGDPから考えて「わが国はまだ日本に遠く及ばない」という意見も見受けられる。中国メディア・界面は15日、賃金と不動産価格の関係性から、中国がなおも日本に及ばないとの見解を示す記事を掲載した。

 記事は、日本の長崎と中国の杭州の2都市間で不動産価格と賃金の比較を実施。250平方メートルの2階建ての一軒家を建てるのに、長崎では約2300万円かかるのに対し、杭州では7倍近い1億5000万円が必要であるとした。一方で、会社員の事務職の月給は長崎で約23万円ほど、杭州では4分の1から5分の1にあたる5-6万円であると伝えた。

 賃金の格差については、中国の経済規模が今や日本を超えているにも関わらず、人口の多さによって1人あたりのGDPでは遠く日本に及ばないのと同じ状況が発生していると解説した。
 
 記事は、中国が日本より「不動産価格が高く、賃金が安い」という状況は、中国にとって非常にマイナスであると指摘。資産を持った中国人がより不動産価格の低い日本等に移住することで中国経済発展の足を引っ張る点、メンツを保つために高額でも家を買おうとする若者の多くが、安定した職を求めることでイノベーションやベンチャーの機運が下がる点を示した。

 また、不動産価格が高い一方で低賃金であるゆえに、日本の家庭よりも生活レベルが遥かに低く、教育、医療、観光、文化など多方面において至らない部分が生じることになるとも論じている。

 比較の対象として長崎と杭州を選んだ理由については不明であり、不動産価格の比較がどれほど適切であるかは判断が難しいが、賃金の比較についてはそれなりに説得力がありそうだ。北京や上海といった大都市における賃金は一部ではかなり高くなっているようだが、地方ではまだ日本には遠く及ばないレベルである。巨大都市とそれ以外の地域の賃金格差というのも、中国社会が抱えている問題と言えるのではないだろうか。(編集担当:今関忠馬)(写真は日本の長崎の遠景、写真提供:123RF)