日本上陸から約3週間が経過した「ポケモンGO」。帰省や旅行の合間に、スマホで「ゲット」している人も多いだろう。この夏、ポケストップが多く設置されている観光名所には、ポケモン目当ての観光客が押し寄せている。



とはいえ、観光地の対応は、「歓迎」か「禁止」の2つに割れている。そこで筆者は、日本配信初日(2016年7月22日)に使用禁止を発表した出雲大社と、配信3日後(同25日)に「ゲーム解放区」を宣言した鳥取砂丘という、山陰の対照的な2か所をめぐって、現地の様子をレポートすることにした。

「使用禁止」でもポケストップは多数


出雲大社の鳥居前

まず訪れたのは出雲大社(島根県出雲市)。2016年8月2日、正面の鳥居をくぐると、すぐに「禁止事項」の立て看板が目に入った。そこには出雲大社と、出雲大社教の連名で、こう書かれている。

「ゲームアプリ『ポケモンGO』の使用を禁止します。歩きながらの携帯電話・スマートフォンの使用は危険ですのでお止めください」

大社敷地内での取材撮影には、事前申請が必要だ。今回はふらりと訪れたので、許可は取っておらず、看板の写真は載せられない。また、境内でポケモンGOを立ち上げるわけにもいかないので、ちょっと離れた所からスクリーンショットを撮った。


出雲大社前でのスクリーンショット(8月2日時点)

濃い緑が、出雲大社の境内だ。あくまで8月2日時点だが、ざっと見ただけでも、2か所のジムと10数か所のポケストップがあった。なお、ツイッター情報によると、14日の時点でも、まだ削除はされていないようだ。

「歓迎 ポケモントレーナー御一行様」


スマホを持っている人もチラホラ

翌日の8月3日、今度は鳥取砂丘(鳥取県鳥取市)にやってきた。鳥取県は、平井伸治知事みずから「ポケモンGO」をプレーし、砂丘を「スナホ・ゲーム解放区」にすると宣言。町おこしの一環として、大歓迎しているのだ。


ポケストップだらけ

砂丘で一番目立つ「馬の背」に向かって歩くと、左前方に大量のポケストップが見えてきた。これらは100メートルごとに、マス目状に設置された「調査くい」に設定されていて、県の特設サイト「とっとりGO」によると、なんと100か所以上あるそうだ。


こんな感じで、くいに対応している

「馬の背」の頂点に立つと、小学生の楽しそうな声が聞こえた。

「あっ、オムナイトがいた!」

はしゃぐ小学生に、父親は「おいしそうだな」と一言。オムライスを連想しているようだ。スマホをのぞき込んだ母親は、「イカとカタツムリを混ぜたような形ね」。ふたりともポケモン世代ではないのだろう。


オムライスではない

「馬の背」を降りる途中で、ヒトデマンを見つけた。いわゆる「巣」になっているわけではなさそうだが、砂丘にヒトデとは、なんともムードがある。ちなみにヒトデマンの横に立っているのは、筆者の母親だ。


砂丘にヒトデ

平日の正午すぎとあって、思ったよりスマホ片手の観光客は少なかった。やはり暑い時間帯には、ゲットする気も起きないのか。汗を流しながら、近くのドライブイン「砂丘会館」まで戻ると、名だたる旅行代理店にまじって、「歓迎 ポケモントレーナー御一行様」の文字があった。


ユーモアがある

「禁止」と「歓迎」、その理由は表裏一体だ。出雲大社が禁止した理由は、人同士がぶつかるなどの事故を防止するため。一方の鳥取砂丘は、安全にプレイできる広大さを利用した。一概に「どっちが正解か」は決められない。