8月12-14日、世界最大級の同人誌販売会「コミックマーケット90」(コミケ)が東京国際展示場で開かれた。日本のマンガ・アニメ文化、サブカルチャーを愛好する若者が多い中国のネット上でもコミケに関する情報が伝えられた。実際にコミケに足を運んだという中国の人も多いのではないだろうか。(写真は、中国で開催された国際文化産業フェアの様子、写真提供:(C)Bartlomiej Magierowski/123RF)

写真拡大

 8月12-14日、世界最大級の同人誌販売会「コミックマーケット90」(コミケ)が東京国際展示場で開かれた。日本のマンガ・アニメ文化、サブカルチャーを愛好する若者が多い中国のネット上でもコミケに関する情報が伝えられた。実際にコミケに足を運んだという中国の人も多いのではないだろうか。

 そんな中、中国生まれのアニメ作品が日本のテレビ局で放送され、注目を集めている。中国メディア・天津日報が13日に報じた。記事は、「一人之下」という中国産アニメが7月9日より日本のテレビ局で放送を開始したとし、日本のテレビ局で放送された中国アニメ第2号となったと紹介した。

 そして、中国のネット上で人気を集めたマンガを原作として作られたこのアニメ作品が「多くの中国伝統文化コンテンツを含んでおり、国外でも非常に人気を集めている」と説明。マンガは韓国や欧州などの出版社と販売に関する交渉を行っているとする関係者の話を伝えた。

 また、作者である高安氏が日本アニメからの影響について言及したことを紹介。「日本アニメは創作に影響を与えた。しかしそれは画風においてだ」とし、沙村広明、冨樫義博、岸本斉史の3氏を「最も影響を受けた人物」に挙げた一方で「ストーリーについては日本から何の影響も受けていない。日本のマンガは好きだが、日本の価値観に染まってはおらず、どちらかと言うとちょっと受け付けないところがある」と語ったとしている。

 関係者によると、画風で日本の影響を多分に受けていながらも、その中身が本土文化に根付いたものであるからこそ同作品の持っている価値が高く、受け入れられる、とのことだ。

 記事はさらに、同作品の日本上陸についてネットユーザーからは「国産マンガ・アニメの逆襲」との声が出ていることを紹介したうえで、関係者が「それは時期尚早。ただ、逆襲に向けた第一歩を踏み出したということはできる」と冷静に語ったことを紹介。「実際、日本の会社と接触した時に、彼らに高慢なところを感じた。ただ、作品が優秀であれば、彼らもきっと認めてくれることだろう」としたことを伝えた。

 強い影響を受けている以上、画風に日本のマンガやアニメの面影が見えていても決して不自然なことではない。それを一概にパクリと言ってしまったら、新たなものが生まれる芽を摘み取ってしまうことになる。影響力を正面から認める潔さはむしろ好意的に受け取られるべきだろう。そのうえで、中国的な部分、作者個人のオリジナリティある部分をどんどん打ち出していってもらいたい。

 「逆襲」という言葉はいささか挑戦的であるが、日中のマンガ・アニメ業界が将来的に互いに刺激しあう良きライバルとなれば、双方にとって良い影響が生まれることだろう。(編集担当:今関忠馬)(写真は、中国で開催された国際文化産業フェアの様子、写真提供:(C)Bartlomiej Magierowski/123RF)