熱く燃えた「シン・ゴジラ」発声可能上映

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庵野秀明氏が総監督・脚本を務め、絶賛されている映画「シン・ゴジラ」(全国公開中)の“発声可能上映”が、8月15日、東京・新宿バルト9で行われた。

この企画、そもそもの発端は、庵野監督と大学時代の同期で親交があり、その青春期を熱く描いたマンガ「アオイホノオ」の作者・島本和彦が、「シン・ゴジラ」を見終わった後とツイートしたこと。

「周りの『特撮に対して一言二言持っている』人間を集めて映画館に行き、シン・ゴジラ観ながら『ああ〜!! やめろ庵野!! 俺の上を行くな〜!!!!』と崩れ落ちるまさにあの心境を味あわせてやりたい!! いや、味わってもらいたい!! #シンゴジラ」「いや違った、そういう絶望のホノオくんごっこをしに劇場に行ってほしい!! アナ雪の『歌っていい上映』みたいに、『ウンチク言っていい、語っていい、崩れ落ちていい上映時間』を設けてくれるなら最前列で俺が見本を見せてやりたい #シンゴジラ」

このマンガさながらの魂の叫びを知った庵野監督が乗っかり、東宝に企画を提言、島本がコミケで上京する時期に合わせて今回の観客参加型のイベントが開催される運びになった。

上映当日、発売後7分でチケット完売したという映画館には、コスプレやサイリウムなどで彩られた熱狂の観客たちがいた。彼らが大きな歓声と共に島本を迎えると「アウェイだと思っていたが意外とホームだね」と嬉しそう。その後「見せてもらおうか、庵野秀明の実力とやらを!!」の館内全員の唱和で上映が開始された。

ネタバレを避けるために上映中の様子は書けないが、上映終了後、島本の声はかすれていた。熱く燃えたぎった言霊がゴジラの放射火炎の如く吐き出されていたのは間違いないだろう。

上映終了後、庵野監督が登場し、島本とツーショットに。「お前の作ったものには感動せん!」といいながら「今日はオレの負けだ」と跪く島本に館内は最高の盛り上がりを見せる。庵野監督も紅潮しながら何度も島本に「ありがとう」を繰り返す。最後には全員で「庵野、俺たちの負けだ!」と叫びながら撮影し“発声可能上映”は終了した。

島本はその後インタビューを受け、「歴代のゴジラ映画で1位」と映画と庵野監督を賞賛しつつ「俺はマンガでこれ以上の感動を捻り出さないといけないんだ。俺だけじゃない。同業者のクリエイターは全部負けたんだ。だから、いいか、一緒に戦って庵野に勝つものを作らないと。このハードルは怖いぞ」と自らを鼓舞すると共に多くのクリエイターへ向けて語り終え、熱い夜を締めくくった。