13日、日本のタレント「さかなクン」が学者としていわゆるエリートの王道を歩いてきたわけではないのをご存知だろうか?写真は東京海洋大学。

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2016年8月13日、日本のバラエティー番組が好きな台湾人なら、多くが目にしたことがあるだろう「さかなクン」。魚に関するどんな専門的な知識もわかりやすく、おもしろく説明してくれる話し上手であり、その知識は単なる机上の学問にとどまらない。魚に関する食や料理についても博識で、日常生活に密接した情報も幅広く伝えてくれる。しかし彼は学者として、いわゆるエリートの王道を歩いてきたわけではないのをご存知だろうか?以下は、台湾のネットに掲載された記事。

「さかなクン」の名で魚類学者として活動するほかに、イラストレーターやタレントなど多彩な肩書を持つ彼は、幼少のころから突出した魚類への興味を示したという。後に全国的な著名人となり、東京海洋大学の客員准教授に就任するまでになるのだが、過去には大学受験に失敗し、専門学校卒業後もアルバイトを転々とする時代もあったという(水族館、観賞魚ショップ、魚屋、寿司屋など、すべて魚関連のアルバイトに従事した)。

そんなさかなクンが大成した理由は、徹底的に自分の「好き」を貫いたからだろう。しかし、彼にそうすることを許した周囲の環境にも注目したい。台湾と同じく、日本は学歴を重視する社会であり、そのプレッシャーの中で彼の意思を尊重したご両親の存在があってこそ、彼の才能が開花したのではないか?考えてみてほしい。もしも自分の高校生の息子が四六時中、魚のことばかり考えていて、学校の教科書よりもはるかに多くの魚類の専門書を読み漁っていたとしたら…?

欧米の教育は、小学校から高校に至るまで「自分自身を理解し、好奇心や向学心を養い、自分の力で考え、人生の方向性を定める」ことを段階的に促していくものだという。その上で、専門的な学識を得るのが大学だ。反して、東洋式の教育というものはとにかく暗記とテストを繰り返す詰め込み式で、いざ大学に進学すると「はて?自分はこれを学んで一体何をしたいのだろう?」と考え出すことになる。

さかなクンの経歴はレアケースでありながら、その実、まっとうで理想的な道のりだ。心から興味を持てるものを仕事にしたからこそ、いつもモチベーションを保つことができる。プライベートの時間を割いてさらなる専門知識を磨くことも苦になるどころか、この上ない楽しみになる。

台湾の教育制度について、真剣に考え直す時が来ている。大人が個々の子どもの選択を尊重すること、また子どもたちが自分なりの興味の対象を見つける手助けをすること。それが、将来有望な人材を育むことにつながる。(翻訳・編集/愛玉)

■愛玉プロフィール
中国語翻訳者、ライター。 重慶大学漢語進修課程で中国語を学ぶ。その後、上海で日本人向けフリーペーパーの編集、美容業界誌の中国語版立ち上げなどに携わる。中国在住経験は4年。レコードチャイナの編集員を経て現在、北海道へ子連れIターン移住。フリーで中国ニュースの翻訳や中国関連の執筆などを行う。得意分野は中国グルメ、中華芸能。
連絡先:writeraitama@gmail.com