犬のしっぽ、どう読み解く?

犬のしっぽから心を読み解く場合は、

しっぽの高さしっぽの振り幅しっぽを振る速さ

の組み合わせで判断しますが、さらにワンコの心の状態をより詳細に読み取るには、

その時の他の犬や人との位置関係姿勢毛並み(逆立っているか、など)目や口、舌など他のパーツの変化

など、様々な要素を総合的に判断します。
ただ、目や口などの変化は一瞬だったりするので、プロのトレーナーでもとらえるのは難しいと言われています。

その点、しっぽはとっても分りやすいパーツ。いくつかのパターンを知っておけば、愛犬の気持ちにどう応えてあげれば良いのかも、自ずと分ってくるでしょう。
以下にあげたのは、私たち一般の飼い主でもとらえやすい「しっぽのバリエーション」。参考にしてみて下さい。

ちなみに、ラブラドールレトリーバーなどの長いしっぽは分りやすいのですが、柴犬の巻き尾や、コーギーのようにシッポがなかったり断尾した犬種などだと、動きが読み取りづらかったりします。こうした場合はしっぽの付け根やお尻の動きを観察してみてくださいね。

,靴辰櫃サッと上がる時

→「ややっ!」

リラックスしていた犬のしっぽが、急にサッと上がったときは、目で耳で嗅覚で、何かをキャッチした証拠。飼い主の帰宅の足音を聞きつけた時など。
いっぽうでは、怪しい音や不審者をキャッチした時などは、直後に警戒吠えを始めたりします。吠えを阻止したい場合は、サッと上がった瞬間に、声をかけて注意をこちらに引きつける練習をするとよいでしょう。もっと手前の耳がピンッと立った時点で注意を引きつけると効果的。

△靴辰櫃リラックスした感じで水平になっている時

→「あれれ? 何だろ?」「さて、どうしようか」

遠くに何か見えたり聞こえたりした時、誰かが近づいてきた時など、注意が引きつけられている状態。威嚇や警戒の気持ちは薄く、興味と関心、好奇心がより占めていて、頭の中では、近づいて行くべきか留まるべきか、次にどのような行動に出ようか、見極めようとしている状態だといわれています。

しっぽが緊張した感じで水平になっている時

→「まさかそれ、独り占めするつもりじゃないだろうな!」

しっぽや体に力が入っている、つまり緊張が感じられるような場合。犬どうしがおもちゃやおやつを挟んでどっちが取るか、というような状況で見られます。威嚇や攻撃とまでいかなくても、若干、相手を牽制する気持ちが働いているとみます。

い靴辰櫃鮠紊妨けて立たせている時

→「うれし、楽し、ヤッホー!!!」

しっぽを上に向けてピンと立たせている時は、基本的にテンションが高い状態。追いかけっこやボールを持ってくる遊びなど、楽しくて楽しくてしかたがないとき。ジャックラッセルテリアなどは、遊んでいる最中によく見られるので一目瞭然です!

イ靴辰櫃鮠紊妨けて立たせている+緊張した感じ

→「アイツ、あやしいぞ!」「なんなんだ?!」

たとえば、向こうから真っ黒な服を着た人が来た時や、道端に大きなゴミ袋など犬の目にはアヤシく映るようなものを目にしたときなどに、しっぽを上にピンと立たせていたら、
疑いの気持ちや警戒心が働いているとみます。「ウォッウォッ」と小さく吠えてみるなど、相手の反応を小手調べするような行動が続くことも。

Δ靴辰櫃背中側に反り返るように上がっている

→「オレサマ、イチバン!」

しっぽは高く上げれば上げるほど肛門腺があらわになるもの。肛門腺には臭いの分泌腺があり、ここを周囲にさらすということは、自分の存在と自信を強くアピールする意味があります。ちなみに巻き尾の柴犬は常にこの状態なので、他の犬の感情を刺激しやすいという説もあります。

Г靴辰櫃垂れている、または後ろ脚に挟んでいる時

→「こわい」「体がヘン! 痛い!」

垂れたしっぽは「自信のなさ」の現れ。苦手な動物病院の診察時や、雷の時など不安や恐怖を感じた時にしっぽを垂らします。また、何かにびっくりした後も不安が尾を引いてしっぽが下がりっぱなしになったりします。
さらにしっぽを後ろ脚の間に挟んでいるときは、強度のストレス状態。体の震えを伴うこともあります。また、具合が悪いとか、どこかに痛みがあるような場合もしっぽが下がります。
キャバリア・キング・チャールズスパニエルのように、常にしっぽが下がり気味の犬種は、自信がないように見えてしまうため、マウンティングをしかけられやすいという説もあります。

┐靴辰櫃量咾逆立っている+しっぽを高く上げている

→「それ以上、近づいてみろ! 本気だからな!」

猫はケンカの時などにしっぽの毛を逆立てて相手を威嚇しますが、犬も同様で、一触即発の状態。攻撃の一歩手前で、強い威嚇の表現として低い唸り声を伴うことも。
よその犬に出会ってこのような状態になった時には、ヘタに手を出したり間に入ったりするとそれが刺激になり、乱闘に発展するおそれがあるのでくれぐれも注意。すぐに犬同士の頭の向きを変えて引き離すこと。人間に対しての場合は、静かに体を横にそらし後ろに下がりましょう。

しっぽの毛が逆立っている+しっぽが下がっているか脚の間に挟めている

→「こわい! やめて!」

とても怯えている状態。逃げるか噛みつくかの瀬戸際。この状態の犬に強引に手を出すと恐怖心から噛みつかれるかもしれません。それ以上近づかず、顔を横にそらすなどして「君に関心はないよ」ということを体で伝えてあげましょう。

しっぽを低い位置で小刻みに振っている時

→「おかえりなさーい!」「何して遊ぶ?」

小刻みな降り幅は基本的に興奮状態をあらわしますが、楽しかったり喜びといった歓迎の感情とは裏腹に、威嚇の場合もあるので、その時の状況や、しっぽの高さ、振り幅や速さなどで総合的に判断します。
低い位置で小刻みに振るような場合は、飼い主が帰宅した時や大好きな人に会った時、お気に入りのボールを飼い主が出してきた時など、歓迎や、喜びと期待がミックスした気持ち。

お尻ごとしっぽをフリフリ

→「やっと会えた〜!」「大好き! 」

長時間のお留守番の後で飼い主が帰宅した時や、甘えたい気持ちがマックスになっている時など。信頼の気持ちも含まれます。犬同士では、優位な相手に対して自分を低く見せる表現で、子犬が大人の犬にやるのをよく見かけます。

目が合った時に小刻みに断続的に振る時

→「ボクはここにいるよ」

飼い主や親しい人のことを、ちょっと離れたところからジッと見つめていて、目が合った時にフリフリッと小刻みに断続的に振るのは、自分の存在をアピールしている状態。「遊んでほしい」「構って」といった期待の気持ちが含まれています。

しっぽを高い位置で小刻みに振っている時

→「このオレ様に、ヘタな考え起すんじゃないぜ!」

周囲の犬に対して、自分を優位に見せる威嚇や牽制の気持ちが含まれます。散歩中、向こうから犬が来た時などに見られます。

しっぽを大きく振っている時

→「こんにちは〜」「あーそーぼ♪」

歓迎と親しみの気持ち。大好きな人や仲良しの犬と出会った時など。相手に飛びついて顔をなめようとしたり、体を低くして「遊ぼう」の誘いかけが続くこともあります。友好的な気持ちの現れ。

しっぽが右寄りに振られている時

→「楽しい!「嬉しい!」「幸せ!」

左脳が優位に働いている状態。心が満たされ、リラックスして楽しんでいるポジティブな感情を表します。大好きな飼い主に再会したり、一緒に遊んでいる時など。

阿靴辰櫃左寄りに振られている時

→「う〜ん」「どうしよう・・・」

右脳が優位に働いている状態。威張った犬や、初対面の人に話しかけられた時など、居心地が悪いなど不安寄りのネガティブな感情を表しています。

まとめ

いかがでしたか?
しっぽか振られているからと言って、必ずしもご機嫌というわけではなと知るだけでも、犬の気持ちにまた一歩、歩み寄ったことになります。愛犬によく見られるパターンをつかむことで、性格や、愛犬が何を望んでいるのかも分ってきます。しっぽの表現は、まさに犬のコトバ。外国語を学ぶように、犬のコトバを学ぶと愛犬と共有できる世界がグンと広がります。

また、ここで挙げた「しっぽのバリエーション」は、ごく初歩的なこと。ぜひ日常の様々なシチュエーションで愛犬のしっぽを含め、体全体の様子もよ〜く観察してみましょう。すると、おのずとその時々で発しているエネルギーの違いのようなものを肌で感じ取れるようになり、直感も磨かれてくるでしょう。そうした感覚も大切にしてみてくださいね。