アリヤ・ジュタヌガーン、今一番勢いのある選手だ(撮影:岩本芳弘)

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<リオデジャネイロ五輪ゴルフ女子 事前情報◇15日◇オリンピックゴルフコース(6,245ヤード・パー71)>
 いよいよ開幕したリオ五輪。女子ゴルフは現地時間の17日(水)に開幕を迎える。メダル候補の1人として名前が挙がるのは、今季“覚醒”したタイ代表のアリヤ・ジュタヌガーンだ。
アリヤのパワフルなスイング連続写真【計10枚】
 2007年にアマチュアとして出場した米国女子ツアー「ホンダLPGAタイランド」で11歳11ヶ月と2日という史上最年少で予選を通過。全米女子アマなどでも優勝するなど輝かしい戦跡を残し13年1月にプロ転向。同年の「ホンダLPGAタイランド」では2位に2打差をつけ最終ホールに。しかし18番で痛恨のトリプルボギーを叩き、涙の敗戦を喫した。
 13年からは欧州ツアーを主戦場とし、モロッコで開催された「ラーラ・メリヤムカップ」で優勝。15年からは米国女子ツアーに戦いの場を移した。そして、今季5月の「ヨコハマタイヤLPGAクラシック」で優勝すると怒涛のツアー3連勝を挙げ、その名を世界中に轟かせた。7月末の「全英リコー女子オープン」でも優勝。男女を通じメジャー大会を制した初のタイ人プレーヤーとなった。
 ドライバーをバッグに入れずに試合に臨むことがあるのがジュタヌガーンの特徴。ラウンドレポーターとして全英リコーで彼女の優勝を目の当たりにした村口史子が彼女のキャディに聞いたところ、「3番ウッドで平均265ヤード、2番アイアンで245ヤード、3番アイアンで220ヤード飛ぶそうです」。2番アイアンで平均的な女子プロと同じかそれ以上飛ぶ、そのパワーがジュタヌガーンの強さの源泉だ。しかも、「飛ばそうと振っているのではなく、普通に振っているのにそれだけ飛ぶ」のがその凄さだという。
 その飛距離を生み出しているのは強靭な下半身。「大腿四頭筋の盛り上がりはすごいです。これはトレーニングぬんうんより、生まれ持ったものだと思います」。下半身はまるで大地に根を下ろしているかのごとく、バックスイングの間はほぼ不動。それを土台に上半身をねじり上げ、そして戻す。「見ているととてもシンプルなスイング。簡単に打っている。まるで力のある男子プロのよう」、女子プロ離れしたそのパワーには村口も驚かされたという。
 「今、一番勢いのある選手だと思います」。欧州でプレーしたこともあり、リンクスタイプで風の強いオリンピックのコースでも問題はないだろう。今季覚醒した超新星、タイに5つ目のメダル(8/12時点)をもたらすのは彼女かもしれない。
●村口史子 プロフィール
東京都出身。1990年春にプロテスト合格。1991年の「サントリーレディス」で初優勝。1999年には年間3勝を挙げ賞金女王の座に輝いた。ツアー通算7勝。2004年にツアー競技からは引退。以降は雑誌やテレビの解説、レポーターとして活躍している。
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