いよいよ後半戦に入ったリオデジャネイロ・オリンピック(リオ五輪)。各競技会場ではブラジル国民の熱狂的な声援がマイクを通じてしばしば伝わってくる。日系人が多く居住しているからか、日本選手に対する応援も一段と大きいように思える。中国では「ブラジルは日本にとって半分ホーム」と考える人もいるようだ。(イメージ写真提供:(C)Chavana Amornariyakool/123RF)

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 いよいよ後半戦に入ったリオデジャネイロ・オリンピック(リオ五輪)。各競技会場ではブラジル国民の熱狂的な声援がマイクを通じてしばしば伝わってくる。日系人が多く居住しているからか、日本選手に対する応援も一段と大きいように思える。中国では「ブラジルは日本にとって半分ホーム」と考える人もいるようだ。

 中国メディア・今日頭条は4日「リオ五輪は日本人にとって半分ホーム 原因はなんと中国にあった」とする記事を掲載した。記事は、ブラジルに日本から大量の移民がやってきて、両国の関係が深まることになった背景について、歴史の流れから紹介している。

 まず、ヨーロッパの植民者が入植して以降、ブラジルでは長きにわたり農奴が主な労働力となって現地の農業を支えていたと紹介。しかし、世界の発展に伴い、奴隷制に対する圧力が高まりをみせ、ブラジルでも1888年に農奴制が廃止されたとした。

 そして、農奴制の廃止によってプランテーションでの辛い労働に従事する者がいなくなったために同国経済は下降線を辿ったと説明。労働力を補うために移民政策を実施することが検討され、その対象として人口の多い中国に白羽の矢が立ったとしている。

 これに対して当時の清朝政府が、海外事情に疎くブラジルという国について知らなかったこと、しばしば「中華思想」と称される「天朝上国」の姿勢を旧態依然として掲げていたことからブラジル政府の申し出を断ったと解説したうえで、ブラジル政府は中国の隣にある日本に目をつけたと説明。すでに明治維新を経て産業革命が起こり、余った労働力の処理が国の安定に向けた課題となっていた日本と利害が一致し、日本からの移民計画が大々的にスタートすることになったと伝えた。

 記事は最後に「清朝政府は自身の愚昧かつ落ちぶれぶりによって移民を提供しなかったことで、日本にチャンスを与えることになったのだ」と結んでいる。

 中国人の大部分を占める漢民族の人びとにとって、満州族が支配していた清朝は、しばしば民族的屈辱の色彩を帯びているようである。そして満身創痍状態だった清朝末期に対する評価はとりわけ辛辣だ。記事の作者が漢民族かどうかは分からないが、文面からは清朝に対する嫌悪感のようなものが伝わってくる。

 「日本にとってブラジルは半分ホーム」と言うが、それならば「中国にとって世界の半分はホーム」と言えるかもしれない。世界のありとあらゆる場所に中華系の移民が存在し、チャイナタウンを形成しているのだから。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)Chavana Amornariyakool/123RF)