真夏の炎天下、乗っていた電車が故障で動かなくなり、冷房が効かない状態で2時間立ち往生・・・考えるだけでも恐ろしい事態だが、現地時間12日昼の中国河北省と河南省の境を走っていた高速鉄道の車両で現実のものとなった。和訊網が13日報じた。(イメージ写真提供:(C)hulv850627/123RF)

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 真夏の炎天下、乗っていた電車が故障で動かなくなり、冷房が効かない状態で2時間立ち往生・・・考えるだけでも恐ろしい事態だが、現地時間12日昼の中国河北省と河南省の境を走っていた高速鉄道の車両で現実のものとなった。和訊網が13日報じた。

 記事は「高速鉄道車両で2時間缶詰も賠償なし 日本のやり方を見よ」と題し、鉄道運行トラブルにおける乗客への対応のあり方について問題提起している。まず、北京鉄路局の情報として現地時間12日午前11時47分に京広高速鉄道の邯鄲東-安陽東の間で電気設備の故障が発生して上下線の列車に遅延が発生したと紹介。そのうちG79列車は故障による停電でドアが開かなくなり、乗客が温度40度の車両内に2時間閉じ込められ、虚脱症状を呈した乗客も出たと伝えた。

 記事が掲載した写真を見ると、車両内に閉じ込められた男性の多くがシャツを脱いでおり、体じゅう汗だくになっている。サウナのような過酷な状態だったことがうかがえる。記事は、この件についてネット上で「賠償問題はどうするのだ」という声が出ているとしたうえで、鉄道事業者に問い合わせたところ「鉄路法」や「鉄路旅客運輸規程」により、列車遅延による賠償は行わないの一点張りだったことを紹介した。

 そのうえで、「われわれは隣国日本から学ぶ事ができる」とし、昨年11月に東海道線神戸-元町間で架線切れが発生して乗客約5000人が線路を歩いて移動した際の状況を紹介。乗客は整然と並んで歩き、係員らがしきりに謝罪し、乗客と誠意をもってコミュニケーションをとり、理解を求めていたと説明した。

 そして最後に「もし、故障が不可避だとしたら、われわれ国内の鉄道はまずこういった部分から改める事ができるのではないか」と提言している。

 記事は、故障で遅延が発生するたびに「賠償はどうした」との声が出るのは、乗客と鉄道運営側の良好な関係が築けていない、簡単に言ってしまえば運営側の誠意が不足しているのではないか、という点を指摘している。停電で空調が止まるなか、炎天下で窓の開かない高速鉄道の車両に2時間閉じ込めたという状況についても適切だったのかの議論をまず行う必要がある。そして同時に、車掌やスタッフが乗客に対してどのような接し方をしたのかについても詳しく検討しなければならないだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)hulv850627/123RF)