■連載/ゴン川野のPC Audio Lab

【PC Audio Lab】夏の工作第一弾はダボを使ったヘッドフォンスタンド、大西工業『6角軸ダボ錐マーカーセット』

■Introduction

すっかり夏本番ですね! 夏と言えば工作特集、『Stereo』の特別付録がスピーカーユニットになるのも、日本の夏の風物詩である。もう、俳句歳時記の夏の季語に「工作」を入れてもいいんじゃないかと思う今日この頃だ。今年の工作は基本に帰って木工である。木工で最も面倒なのは設計図通りに板を切ることなので、これはD.I.Y.ショップに任せてお手軽に作りたい。

D.I.Y.で板を切る場合は、曲線はダメとか、斜めには切れないとか制約を伴うことが多い。今回作りたいのはヘッドホンアンプのタテ置きスタンドである。これはRELEASE『E1』からインスパイアーされたもので、本物は独自構造でアンプを置くと左右の板が挟み込む力を増す仕組みになっているが、面倒なのでこちらは現物合わせでピッタリの寸法に仕上げる設計だ。接合部も釘を使わず「隠し留蟻形三枚組み継ぎ」は無理なので「芋継ぎ」にしようと思ったのだが、最終的には「ダボ継ぎ」に決めた。

ダボ継ぎは木ダボと呼ばれるジョイントを使って木の接合部を内側からガッチリ止める高度な技である。釘を使わず、表からは何も見えずに板を固定できるので棚板の固定などに使われている。ダボの長さに最適なダボ穴を2枚の板に正確に開けるのが難しいのだが『6角軸ダボ錐マーカーセット』を見つけてやってみたくなった。

■Report

用意するのはヘッドホンアンプが挟める幅のある板、直線カットのみなのでD.I.Y.ショップでカットしてもらえる。ヘッドホンアンプの幅+板厚×2の幅の板1枚と好みの高さの板2枚を切ってもらえば準備完了。仕上げは木の質感をいかしてムラになりにくいオイルステイン仕上げに決めた。

【PC Audio Lab】夏の工作第一弾はダボを使ったヘッドフォンスタンド、大西工業『6角軸ダボ錐マーカーセット』

材料はこれプラス240番のサンドペーパー。工具としてダボ錐用の充電式ドライバドリルか電動ドリルが必要になる

【PC Audio Lab】夏の工作第一弾はダボを使ったヘッドフォンスタンド、大西工業『6角軸ダボ錐マーカーセット』

『6角軸ダボ錐マーカーセット』にはもっと太いダボもあるが、今回は穴径6mmタイプを使う。木の厚みが18mmなのでこれでいいのだ

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ダボ錐はダボに最適な深さの穴を開け、それ以上は穴が深くならない仕組み。これは便利だと思ったのだが盲点があった

【PC Audio Lab】夏の工作第一弾はダボを使ったヘッドフォンスタンド、大西工業『6角軸ダボ錐マーカーセット』

まず板のセンターを出して適当な位置にダボ穴を開ける。ここで直面したのが穴を垂直に開けるのが難しいことだ。ボール盤が欲しかった

【PC Audio Lab】夏の工作第一弾はダボを使ったヘッドフォンスタンド、大西工業『6角軸ダボ錐マーカーセット』

穴が開いたらマーカーを載せる。マーカーのセンターにはトゲがあって、これがセンターポンチになって相手の板の穴開け位置を決めるのだ

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ポンチの位置に合わせてダボ錐で穴を開ければ完成。しかし、恐れていた通りダボ穴が曲がってしまった!

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木ダボを差し込むと斜めになっている。穴を開け直すとダボがゆるゆるになりそうだが、このままでは垂直が出ない

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力業で板を叩き込んで誤魔化した。接合面とダボ穴には木工用ボンドを塗っておく

【PC Audio Lab】夏の工作第一弾はダボを使ったヘッドフォンスタンド、大西工業『6角軸ダボ錐マーカーセット』

完成したらボンドの乾燥を待って240番の空研ぎペーパーを軽く掛ける

【PC Audio Lab】夏の工作第一弾はダボを使ったヘッドフォンスタンド、大西工業『6角軸ダボ錐マーカーセット』

計算通りにピッタリ収まった。隙間をあけてシリコンなどのインシュレーターを入れた方がいいかもしれないが、見た目重視なのでこれでいいのだ!

【PC Audio Lab】夏の工作第一弾はダボを使ったヘッドフォンスタンド、大西工業『6角軸ダボ錐マーカーセット』

オイルステインはウエスに染み込ませて拭くように塗る。そして20分後に拭き取る

■研究結果

今回、挟んだヘッドホンアンプはマス工房『model404』である。モバイル用なのでゴム脚もなくフロントパネル以外に端子がなく置き方の自由度も高い。その特徴を生かしてタテ置きにした。こうするとボリュームの調整がしやすいというメリットもある。スタンドに挟んだことで安定性も向上したシリコンを挟めばデスクトップにガッチリ固定され重量級ヘッドホンを接続しても動かなくなるだろう。オイルステイン仕上げは思ったよりカンタンで見た目も良かった。強くこすると色が付くので、気になる人はクリアーを吹くといいかもしれない。ポタアンはタテ置き、これなかなかいいかも!

●ダボ穴は垂直に開けるべし
●ヘッドホンアンプスタンドはタテ置きがオシャレ
●仕上げはオイルステインがいい
●音質よりも使いやすさ重視でいこう

【PC Audio Lab】夏の工作第一弾はダボを使ったヘッドフォンスタンド、大西工業『6角軸ダボ錐マーカーセット』

文/ゴン川野

オーディオ生活40年、SONY『スカイセンサー5500』で音に目覚め、長岡式スピーカーの自作に励む。高校時代に150Lのバスレフスピーカーを自作。その後、「FMレコパル」と「サウンドレコパル」で執筆後、本誌ライターに。バブル期の収入は全てオーディオに注ぎ込んだ。PC Audio Labもよろしく!

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