いつもの風景が別世界に見えるカメラ「LUMIX GX7 MK2」

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パナソニックは「4Kの動画を撮っておいて、そこから写真を切り出せばいいじゃないか」と写真の新しい撮り方を提案してきた。

ゴダールの言葉を借りるなら、写真が真実なら映画は毎秒24回真実なのだ。動画は連続した写真だと考えることもできる。瞬間を狙って撮るのが難しいようだったら、前後も撮っておいて後で理想のカットを選べばいい。写真が釣りだとするなら、こちらは網を投げるようだ。

レンズ:LEICA DG SUMMILUX 15mm F1.7 絞り:F1.7 シャッタースピード:1/16000秒 絞り優先AE

 

東京オリンピックのとき、もう写真家はいないのではないかと業界では噂されている。みんな動画を撮って、後から理想の写真を切り出すようになるのではないかと。ウサイン・ボルトがゴールする決定的瞬間も、10秒の動画から切り出せばよいのだから。

 

レンズ:LEICA DG SUMMILUX 15mm F1.7 絞り:F1.7 シャッタースピード:1/2500秒 絞り優先AE

 

フォーカスが後から選べるというのも、1枚の写真に両方の情報が残っているわけではなく、フォーカスセレクトという機能をONにしてシャッターを切ると、フォーカスポイントをずらしながら複数枚の写真を残してくれて、後でそのなかから最適と思われる写真を後から選ぶことができる。ピントをどこに合わせようかと迷う必要がない。

レンズはとにかく素晴らしい。

キレがあり、歪みがなく、隅々までシャープ。色も自然で美しい。絞りのクリック感など仕上げは見事で、扱っていて喜びを感じる。

レンズ:LEICA DG SUMMILUX 12mm F1.4 絞り:F16 シャッタースピード:1/320秒 絞り優先AE

 

とくに12mmF1.4のエッジの立ち方と、15mmF1.4の絞り開放でのまろやかなボケは、特筆に値する。さすがはライカ。質感を重視して派手さを抑えた絵作りが、そのレンズの素直な描写を後押ししている。

こういったレンズを楽しみたいと思ったら、なるべく荷物を軽くするためカメラだけを持って、身近な街を散歩してみるといい。クリアなレンズを通して見る街に発見が多い。ズームとは違ってフットワークが必要になるため、対象と深くコミットできる。

レンズ:LEICA DG SUMMILUX 15mm F1.7 絞りF1.7 シャッタースピード:1/1600秒 絞り優先AE

 

12mmは狭い路地で建物を撮るときなどに最適だ。洒落た看板などを見つけたら15mmに変えてみる。歩き疲れたらカフェに入って、コーヒーを飲みながら4Kで撮った動画から最高の一枚を切り出すのもよい。

 

レンズ:LEICA DG SUMMILUX 15mm F1.7 絞り:F1.7 シャッタースピード:1/1250秒 絞り優先AE レンズ:LEICA DG SUMMILUX 15mm F1.7 絞り:F1.7 シャッタースピード:1/1250秒 絞り優先AE

 

ボディは重厚で、見た目の印象よりもずっしり重い。
細かいことは考えず、最初のうちは動画を撮るようにカメラを回し、最適な一枚を選び出すようにして、慣れてきたら一枚に集中して撮ると良いと思う。

レンズ:LEICA DG SUMMILUX 15mm F1.7 絞り:F3.2 シャッタースピード:1/1000秒 露出補正:-0.33 絞り優先AE レンズ:LEICA DG SUMMILUX 15mm F1.7 絞り:F3.2 シャッタースピード:1/1000秒 露出補正:-0.33 絞り優先AE

ダイヤルやファンクションにいろんな機能を割り振ることができるので、自分なりのカメラに育てていく楽しみもある。

Panasonic DMC-GX7MK2 Panasonic DMC-GX7MK2

 

(文・写真/内田ユキオ

うちだゆきお/写真家 うちだゆきお/写真家

1966年、新潟県両津市(現在の佐渡市)出身。公務員を経てフリーに。タレントなどの撮影のかたわら、スナップに定評がある。執筆も手がけ、カメラ雑誌や新聞に寄稿。現在は写真教室の講師も務める。自称「最後の文系写真家」。データや性能だけではないカメラの魅力にこだわりを持つ。