イタリアサッカー1部リーグ(セリエA)のACミランとインテルが中国資本に相次いで買収された。ACミランにはサッカー日本代表の本田圭佑、インテルには長友佑都が所属。中国はセリエAの名門クラブを相次いで手に入れた。写真はACミラン。

写真拡大

2016年8月12日、サッカー日本代表の本田圭佑が所属するイタリアサッカー1部リーグ(セリエA)のACミランが中国資本に買収された。同じく日本代表の長友佑都がプレーするインテルも中国企業の手に渡ったばかり。セリエAの名門クラブを相次いで“爆買い”した中国の勢いが止まらない。

ACミランは1899年創設で、伊北部のミラノをホームタウンとする。欧州のクラブ選手権を争うUEFAチャンピオンズリーグでは過去7回の優勝を経験。スペインのレアル・マドリードの11回に次ぐ歴代2位の優勝回数を誇る。

1986年、後に伊首相となったベルルスコーニ氏がクラブを買収して会長に就任。豊富な資金力で有力選手を大補強して戦力をそろえ、黄金期を築いた。しかし、過去3シーズンはセリエA20チーム中、8位、10位、7位と低迷。2014年1月、クラブ初のアジア国籍選手として加入した本田もやや精彩を欠いている。

中国メディアによると、今月5日、ACミラン買収を正式発表したのは、中国投資グループ・中欧体育投資管理公司。双方の協議ではACミランの価値は7億4000万ユーロ(約840億円)とされ、その中には2億2000万ユーロ(約250億円)の負債も含まれる。

ACミランの株式99.93%の買収価格は5億2000万ユーロ(約590億円)。さらに中欧体育投資管理公司はチーム強化のため、3億5000万ユーロ(約390億円)を投資、うち1億ユーロ(約110億円)分は迅速に投入される。同公司は役員を派遣するが、現会長のベルススコーニ氏が引き続きクラブの名誉会長を務める見込みという。

一方、6月に同じくミラノに本拠を置くインテルを傘下に収めたのは、中国の家電量販大手・蘇寧雲商集団。日本では09年に家電量販店のラオックスを買収したことで知られている。

インテルは1908年創設。ACミラン、ユベントスと並ぶセリエAの三大ビッグクラブで、特にACミランとは永遠のライバル関係とされ、両チームの対戦は「ミラノダービー」と呼ばれ、国内外の注目を集める。セリエA の過去3シーズンは4位、8位、5位。

ロイター通信などによると、蘇寧はインテルの約70%の株式を取得。インテル側は「莫大(ばくだい)な資金力を持つクラブが支配するサッカー界で、私たちが対等に渡り合うには新しいパートナーが必要だった。重要なのはインテルが競争力を保ち、成長していくこと。今回の契約合意でその夢も不可能ではなくなった」などと売却の理由を説明している。

蘇寧は昨年、中国スーパーリーグの江蘇舜天クラブを買収している。蘇寧グループの張近東会長は「インテルの株式取得はグループのスポーツ部門、健康・ライフスタイル市場のキャンペーン戦略のうちの一つ」と強調。動画配信サービス「PPTV」の有力コンテンツとする方針とされる。(編集/日向)