マレーシアのクアラルンプールとシンガポールを結ぶ高速鉄道計画について、両国政府は7月、2026年をめどに開業する方針を確認し、覚書を交わした。日本と中国はともに同計画の入札に参加する見込みであり、日中による激しい受注競争はすでに水面下で始まっている。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 マレーシアのクアラルンプールとシンガポールを結ぶ高速鉄道計画について、両国政府は7月、2026年をめどに開業する方針を確認し、覚書を交わした。日本と中国はともに同計画の入札に参加する見込みであり、日中による激しい受注競争はすでに水面下で始まっている。

 中国メディアの一財網は10日、マレーシアとシンガポールを結ぶ越境高速鉄道の投資総額は約150億ドルに達する見込みであり、日中のほか、韓国やドイツの企業も入札に参加する見通しだと伝える一方で、特に日本については「ジャワ島の高速鉄道計画を中国に奪われたことの雪辱を誓っているはずだ」と論じた。

 記事は、中国高速鉄道の建設コストの低さや、マレーシアの終点駅付近の土地を中国企業が買収していることなどを「受注競争における強み」として挙げる一方、入札が終わるまでは何が起きるか分からないと指摘。特に、日本は越境高速鉄道の受注に並々ならぬ熱意を示していると伝え、日本はインドネシア・ジャワ島の高速鉄道計画を中国に奪われたことの雪辱を誓っているはずだと論じた。

 続けて、新幹線の強みとして、「安全性の高さ」、「故障の少なさを背景とした維持費の低さ」、「人材の育成体系」を挙げ、日本の政府関係者の発言として「日本が受注すれば、駅周辺の商業開発も可能となる」と指摘、現地の人びとの生活水準とビジネス環境の向上にもつながると論じた。

 記事が指摘しているジャワ島の高速鉄道計画だが、工事が順調に進んでおらず、中国が提案していた2019年の開業に懸念が生じているとの報道がある。中国側の杜撰さが示されたわけだが、マレーシアとシンガポールを結ぶ越境高速鉄道についても、中国側はコスト面の競争力を強調しているが、建設や運用が予定どおりに行われることも重要なはずだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)