ネットを中心に話題集中の映画『シン・ゴジラ』。 
1度ならず、何度も劇場に通って見たという人も続出しているほどの大人気です。

「怪獣映画なんて興味ない」、「そもそも『ゴジラ』って1回も観たことない」、
「エヴァンゲリオンの庵野監督かぁ、エヴァ見たことないもんなぁ」……。
そんな堅実女子の皆さんこそ、見ていただきたい!

今回は女子でも楽しめる、『シン・ゴジラ』のすごいポイントを紹介しましょう。

ピリリと効いた政治風刺

まず、ストーリーを簡単に紹介しましょう。

東京湾・羽田沖で突如、東京湾アクアトンネルが巨大な轟音とともに大量の浸水に巻き込まれ、崩落する原因不明の事故が発生。首相官邸では緊急会議が開かれ、「崩落の原因は地震や海底火山」という意見が大勢を占める中、内閣官房副長官・矢口蘭堂(長谷川博己)だけが、海中に棲む巨大生物による可能性を指摘。内閣総理大臣補佐官の赤坂秀樹(竹野内豊)をはじめ、周囲は矢口の意見を一笑に付すものの、直後、海上に巨大不明生物の姿が露わになった……。

『シン・ゴジラ』 (C)2016 TOHO CO.,LTD. 出演:長谷川博己 竹野内豊 石原さとみほか。 脚本・総監督:庵野秀明、監督・特技監督:樋口真嗣 全国東宝系にてロードショー中。

映画の大半を占めるのが、ゴジラ対策に頭を悩ませる政府の様子。長い会議、飛び交うメモ、官僚たちは各庁から情報収集はしているものの、SNSやマスコ ミの方が、リアルタイムな情報を先に発信していて、政府の対応は大幅に遅れをとります。

次々と入れ替わるキャストと、早口&大量のセリフ、高速に切り替わる字幕などからも、政府の緊迫した状況がわかるのですすが、対策を練るよりも先に経済への影響を考える官僚など、思わず苦笑いしてしまうシーンもあり。正直「日本大丈夫か?」と思わずにはいられません。

(C)2016 TOHO CO.,LTD.

対策本部には、大量のPC、電話、コピー機が並べられますが、これはどこか『踊る大捜査線』を彷彿とさせます。
『踊る〜』シリーズではエリートの室井が警察の巨大組織に歯向いますが、『シン・ゴジラ』でも、内閣官房副長官・矢口蘭堂(長谷川博己)が、政府官僚たちに楯をつきます。現場の意見がなかなかトップに通らない、官僚の組織構造のもどかしさが『シン・ゴジラ』では随所に描かれています。

破壊ルートがリアルすぎる

(C)2016 TOHO CO.,LTD

そもそも『ゴジラ』第1作(1954年)は、水爆実験の落とし子として誕生した『ゴジラ』が日本に襲いかかるのですが、劇中で国民は「長崎から命からがら 逃げてきたのに、また疎開しなくてはいけないのね」、「疎開先探さなくちゃな」と嘆きます。

『シン・ゴジラ』も同様に多くの都民が避難勧告を受け、地方へ疎開します。これは3.11を経験した私たちからすると、「原発、また稼働するの?」、「もう生まれ故郷には帰れないの?」という福島の方々の声のように聞こえます。

(C)2016 TOHO CO.,LTD.

ここで見えるのが、庵野秀明監督が掲げる本作のテーマ「今の日本に初めてゴジラが現れたら、我々は一体どうなるのか?」です。

ゴジラ は川崎、蒲田、鎌倉、武蔵小杉、東京など……首都圏で働いている&在住の人には馴染み深いエリアを次々を破壊していきます。これを「未曾有の災害が東京に起 こったらどうなるか」と考えてみてください。「いつか起こるだろうけど、今じゃない」、そんな楽観的な考えをしている自分にハッとすることでしょう。

虚構から感じ取る現実

『ゴジラ』は虚構のモンスターですが、庵野監督が『シン・ゴジラ』で描いたのは、虚構から見える現実なのではないかと思います。本作を怪獣映画として見るのはもちろん楽しいのですが、正直、それだけではもったいない。

(C)2016 TOHO CO.,LTD.

『ゴジラ』の姿を借りて、今の日本を考える。フィクションという虚構を見ながら、実際に起こりうる現実について考える。そこまで考えさせてくれるのが『シン・ゴジラ』が人気を集める理由なのではないでしょうか。

(C)2016 TOHO CO.,LTD.

もちろん、迫力あるCGも必見ですし、どうやって『ゴジラ』と戦うのかも見所です。『ゴジラ』の形態を読み解く人も多いですし、1作目の『ゴジラ』と『新世紀エヴァンゲリオン』との共通点を見出すのもファンの間では話題になっていますが、堅実女子は『シン・ゴジラ』をきっかけに、日本の未来を考えてみてはいかが?

まとめ

ゴジラは虚構だが、描かれている世界は現実。単なる怪獣じゃない真のゴジラを見よ!