数年前から海外に目を向けている中国人投資家たち。米国の不動産市場にもっとも多く投資しているのも中国人だという。まるで「一歩一歩、確実に米国を買っている」かのような勢いだが、中国メディアの捜狐は8日、理性的な投資を促す文章を掲載し、現在の状況は、かつて海外投資に走ったバブル期の日本に似ているのだという。

 記事は、全米不動産業者協会(NAR)が発表した最新調査を紹介し、2016年3月までの1年間で、中国人による米国の不動産取引の総額が286億ドルにのぼったと伝えた。これは1980年代の日本に似ていると言える。日本もバブル時代に米国を象徴するような不動産を次々と買収し、米国国内の多くの不動産が日本人の手に渡ったことから、まるで「日本人が米国を買収した」という印象を与えたと紹介した。

 しかしこの「狂ったような宴」はバブル崩壊とともに終わりを迎え、結果的に日本の投資家たちは大きな損失を被った。記事は、日本人投資家たちが海外投資から「利益と悪夢のような教訓」の双方を得たことを知っておくべきだ、と中国の投資家もリスクを理解するように勧めた。

 そのリスクとは、「為替リスク」と「金利リスク」、「市場リスク」、「流動性リスク」の4つだ。当時の日本と同様、為替も金利も変わるものであり、経済の長期繁栄とバブルは、日本の投資家に不動産の周期性を忘れさせ、日本人が不動産価格と家賃収入を盲目的に楽観視してしまったのが失敗のもとだったと分析した。

 それに加えて中国の個人投資家について言えば、米国の不動産購入・賃貸・売却それぞれに多額の税がかかる。また不動産をめぐる事情は中国と米国では大きく異なり、中国のように不動産価格を釣り上げるのは難しく、価格は下がることもあると指摘した。こうした日本のバブル期に学べとする記事は多いものの、現在の投資状況を見る限りでは中国人投資家が本当に学んでいるのかどうかははなはだ疑問な状況だ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)