Doctors Me(ドクターズミー)- あの子はリストカットの傷がある。 自傷行為はなぜくりかえされるのだろう。

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手首を傷つける「リストカット」など、精神的要因から自らの体に傷をつける「自傷行為」という症状は大きな問題となっております。
なぜ、意図的に傷をつけるのか、そして「自傷行為」から抜け出せないのか。それは決して甘えや、かまってほしいという気持ちだけではありません。

今回はこの「自傷行為」について、医師に解説していただきました。

自傷行為とはなんですか

自傷行為とは、意図的に自分の体に傷をつけたり、毒物(過剰な薬物などを含む)を 摂取したりすることを言います。
自傷行為と自殺とは、死に至る可能性が低い方法を選択する点で違いがあります。

代表的な自傷行為


・リストカットやアームカット
・身体の一部を火をつけたタバコなどでやけどさせたり
・死ぬ可能性がないとわかっていながら処方薬や市販薬を大量服薬するもの(いわゆるOD)

自傷行為をし続けると起こりうる危険性

自傷行為を続けると、例えばリストカットややけどなどで傷が残ってしまう場合もありますし、繰り返すことでその行動パターンから抜け出すことがより困難になります。
その影響で、周囲との関係が悪化してしまったりすることでよりストレスが高まり、自傷行為の頻度が高まったり、行為の内容が悪化したりする場合があります。

また、そのような気持ちがなくても、自傷行為の程度が過ぎて、死に至ってしまう例も数多くあります。

自傷行為を悪化させる心情とは

自傷行為を悪化させる要因としては、以下のような心情が考えれます。

自傷行為を悪化させる心情



・何らかの原因による怒りや悲しみ、寂しさや周囲と比較しての劣等感
・誰かに自分のつらさをわかってもらいたい、かまってもらいたいという気持ち
・怒りなどの衝動を自分に向けて自分を傷つける
・実際に傷をつけて誰かに介抱してもらいたい
・胃洗浄などの医療的な処置をしてもらいたい
・自分を罰したいという気持ち
・現状のどうしようもなさからくる衝動

他にも、特に若い年代には一種の繊細さを感じさせるファッションとしておこなう方もいるようです。

自傷行為をおさえるために

自傷行為は、繰り返しを避けるためにも、精神科病棟で入院し、厳重に管理することが望まれます。
諸事情でそのようなことができない場合は、やはり家族の方が近くにいて、本人の行動を観察する必要があります。

また、原因となっている精神疾患やストレスの存在を確認し、治療につなげることももちろん非常に大切なことですね。

身近な人が自傷行為を行っていたらどうする?

どのような関係のかたなのかにもよりますが、怒ったり、無理にやめさせようとするようなことは避けたほうが良いといわれます。

もちろん、必要に応じて病院に連れて行ったり、止血などの援助をすることは必要です。
しかし、やはりタイミングを見て精神科への受診を促すこと、場合によっては病院まで同伴してあげることもしたほうが良い場合がありますね。

医師からのアドバイス

自傷行為は多くの場合、本人のつらさから出ている行為です。
けっして、周囲を困らせようとして行っていたり、甘えからきている行為ではありません。

それを意識した上で、適切な治療につなげていくことが何よりも大切なことですね。

そして、いつか自傷行為の連鎖から解き放たれることを祈っております。

(監修:Doctors Me 医師)