Snapchatの「アジア顔フィルター」にSNSが「人種差別」と大炎上

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 10〜20代の若者を中心に人気のアメリカ発のメッセージングアプリ「Snapchat(スナップチャット)」。一時期、SNSのタイムラインはそのアプリでつくった犬の舌がべろーんと伸びる自撮り動画で埋め尽くされましたね。

 犬以外にも「ターミネーター」の顔などいろいろなフィルターがあるのですが、アメリカ時間の8月9日(火)にリリースされた新しいフィルターが、「垂れ目」「出っ歯」といった、いわゆる海外(主に欧米)における黄色人種の顔の典型的イメージであることから、このフィルターが差別的だという声がSNS上で上がり、大炎上しました。

◆「イエローフェイス」はアジア人への差別

 発端となったのが、こちらのTwitterユーザーの投稿。SnapchatのTwitterアカウントに対し、「なぜこの『イエローフェイス』(黄色人種の顔)がアリだと思ったの?」という疑問のメッセージを問題のフィルター画像(右側)とともに投げかけています。
※左側のベトナム戦争のベトコン兵のイラストはユーザーが黄色人種の典型的な顔としてネット上から選んだものと思われます。

⇒【Twitter】はコチラ https://twitter.com/tequilafunrise/status/763060616877608960
 海外のウェブメディア「The Verge」によると、Snapchatは「(このフィルターは)アニメにインスパイアされたもので、面白いと思ってつくった」とのこと。悪気はないのでしょうが、人種差別に関わることに神経を使うアメリカの企業のわりには、ちょっと慎重さに欠けていたのかもしれません。

 このSnapchat、実は以前にも似たような騒動を起こしているんです。

◆ボブ・マーリーのフィルターに批判殺到

 今年の4月20日、大麻文化を愛好する人々の中で「マリファナ記念日」とされているその日に合わせて、Snapchatは「レゲエの神様」であるボブ・マーリーの顔をフィルターにしてリリースしたのです。

 こちらがTwitterに投稿されたそのフィルター画像。

⇒【Twitter】はコチラ https://twitter.com/jackquemi/status/722735264574148608
 すると、ネット上では「まるでデジタル版“黒塗り”だ」「ボブ・マーリーの功績は大麻を吸っていたことだけじゃない」などといった声が上がり炎上。「黒塗り」とは、19〜20世紀のアメリカで、白人が顔を黒塗りし、黒人のふりをして歌い踊り黒人を笑いものにしたショー(ミンストレル・ショー)やその文化のことを指しています。

 これらの批判に対しSnapchatは、ボブ・マーリーのフィルターはボブ・マーリー財団公認のもので、彼へのリスペクトをもってつくっている、という声明を発表しただけで、今回のように取り下げるまでには至っていませんでした。

 Snapchatに限らず、自撮り画像・動画の加工をするアプリではこれまでも似たような問題が起きてきましたが、Snapchatはユーザー数が多いだけに、反響が大きかったのでしょう。もはやフィルター系のアプリと人種差別の問題は切っても切り離せないものになっています。このままいくと、もう動物やゾンビなど、非人間のフィルターしかなくなってしまうかもしれません。それがいいことなのか、わるいことなのか。改めて、人種差別ってなんだろう、ということを考えさせられますね。

<TEXT/女子SPA!編集部>