音声はNHK総合と同じ国際映像だが、画像にはこの局らしく客席の松岡修造が立ち上がって万歳をした場面が入る。その後、現地スタジオには男が4人。真ん中の1人は福山雅治。彼は玄人はだしのカメラマンでもあるので、競技場での選手の姿を高価そうなカメラで撮っている。内村航平が逆立っている床演技での姿、5人が最終の得点ボードを見上げている瞬間など、なかなかのショットだ。

もう1人は柔道家の古賀。金メダルを取った73キロ級の大野将平について解説した後、本物の大野将平が登場した。松岡や福山に比べて頭1つ背丈が小さい。畳の上ではむっつりしていたが、滑舌はなかなかのもの。井上康生監督に、「お前はアテネ・オリンピックの時の自分と似ている。圧倒的に強いと言われて試合に出たのに、負けてしまった。気を付けろ」とアドバイスを受けたそうだ。歯の浮くようなよいしょ話には白けるが、こうした経験談は面白い。

大野がこだわっていた美しい柔道が、今回のオリンピックでも守られているとは言い難い。猫のように腰を引いて組もうとしないへっぴり腰柔道もどきを一掃するべきだ。また、指導ばかり受けて、技が出ないまま勝ち負けが決まる試合はつまらん。オリンピックの度に見ていてストレスが溜まるのである。大体、白と青の柔道着だって押し切られてしまった過去がある。柔道は「道」である。他国にはわからない精神的なものでもあるから、改革するべきである。(放送2016年8月9日21時〜)

(黄蘭)