5日、ブラジルのアンドレ・コヘーア駐日大使が日本記者クラブで会見し、BRICS5カ国(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)について、「多くの課題に直面している」としながらも、「今は過小評価されており、引き続き経済面でも政治面でも十分存在感がある」と強調した。写真はブラジル・リオデジャネイロの海岸。

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2016年8月5日、ブラジルのアンドレ・コヘーア駐日大使が日本記者クラブで会見し、BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)について、「多くの課題に直面している」としながらも、「今は過小評価されすぎている」と強調した。

同大使はBRICSは「数年前にエコノミストなどが過大評価し、幻想をふりまいたが、現在、大部分の国で、以前には存在しなかった多くの課題に直面している」と指摘。その上で、「今は過小評価されており、引き続き経済面でも政治面でも十分存在感がある。重要性が認められることを切望している」と語った。

同大使によると、ブラジル経済は、資源価格下落や中国向け輸出の減少、インフレ再燃などに直面している。しかし私の若いころの「インフレ年率1000%」の時代とはまったく状況は違うと指摘。「貧富の格差は存在するが、絶対的な貧困は撲滅された。中間層も増大している」と強調した。

世界銀行が6月に発表した最新の世界経済見通しによると、2016年の世界の実質国内総生産(GDP)成長率を2.4%に下方修正。成長率見通しは先進国が1.7%、新興・途上国は3.5%。日本は、0.5%成長、米国も1.9%にとどまる

中国の16年の成長率は6.7%、インドは7.6%と底堅い。ブラジル、ロシアはマイナス成長が続くが、経済協力開発機構(OECD)は今年2月に発表した経済先行指標で、中国とブラジルの経済について「安定の初期段階だ」と指摘した。

BRICS各国はBRICS銀行をスタートさせ、中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)にもすべての国が加盟している。

プーチン大統領が指導力を発揮するロシア、海洋進出が目立つ中国は政治面でも存在感を増していると見る国際問題専門家向きが多い。(八牧浩行)