日本を訪れる韓国人観光客の数がうなぎのぼりに増加しています。これをいわゆる「反日感情」の弱まりと見て取っていいのでしょうか。メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』の著者で評論家の黄文雄さんは、その真相は中国との関係悪化に退路を断たれた韓国が日本に擦り寄ってきているに過ぎず、彼の国を全面的に信頼するのは愚の骨頂と断言しています。

【韓国】韓国人の訪日ブームは本物か

● 大の日本嫌いも「転向」か? 韓国で訪日ブーム「百聞は一見にしかず…」

常に日本を貶めようとし、嫌日感情をむき出しにしてくる韓国ですが、最近は少し事情が違ってきたと報じられています。

昨年1年間に訪日した韓国人は400万人で、それまで過去最高だった2014年よりも45.3%も増え、中国の499万人に次いで2番目に多い訪日外国人数だったそうです。

この数字を韓国の人口で割れば、韓国民の8%が日本を訪れた計算になり、いかに韓国で訪日ブームが起きているかがわかります。

韓国は金大中時代から「倭色文明」に対抗するために「韓流」を国策として世界に進出しました。日本に「冬ソナ現象」とヨン様ブームが到来したのが2004年、以来、韓流は日本でほぼ定着して今に至ります。現在では日本の歌番組やCMなどでも、韓国のアイドルなどがよく登場します。

 

逆に韓国への日本文化の輸出は、韓国側が定めた日本文化流入制限のためになかなか進まず、一方通行の状況が長年続いていました。2000年前後から映画、流行歌、漫画などの日本文化の受け入れを少しずつ開始したとはいえ、まだまだ全面解除には至らず、2011年8月にようやく自民党が正式に韓国の地上波での日本の番組の解禁を働きかけた経緯があります。

そんなこともあり、一方的に日本の韓国ファンが増加するだけで、韓国の日本ファンはこれまであまり増えませんでした。それが最近は変わってきているというのです。

実際、日本を観光に訪れる韓国人は増加しており、リピーター率も高いといいます。訪日を果たした韓国人の多くは、韓国内で抱いていた日本のイメージと実際に自分で見てきた日本とは全く違うという経験をしています。

日中韓の間には複雑に歪曲された歴史が横たわっており、それがこれまで相互理解の邪魔をしていたのです。今でも歪曲された歴史の溝は、両国間に大きく横たわっていますが、詳しい歴史については拙著『韓国人に教えたい日本と韓国の本当の歴史』(徳間書店刊)をご参照下さい。

韓国人の対日観が近年になってなぜ変わってきているのか。それは中韓関係の変化と関係があります。有史以来、中国と朝貢関係にあった韓国は、常に中国の顔色を伺って中国に媚びへつらってきました。もちろん、中国が反日嫌日キャンペーンを繰り広げれば、韓国も同調して対日批判を繰り広げるという具合です。

中国が、中国が定義した「正しい歴史認識」を日本に押し付けようとすれば、韓国も同調して日帝の罪を声高に叫んでいました。とくに朴槿恵政権になって、昨年までの中韓蜜月時代には、習近平も朴槿恵も、揃って海外に対して「告げ口外交」をしあう「蜜月ぶり」でした。

ところが、最近になって両国間の利害関係に変化が生まれてきたのです。ひとつは、東シナ海の排他的経済水域の境界線をめぐっての対立です。

● 中韓「蜜月」のはずが「激突」…「東シナ海」海洋権益、双方譲る気配なし

この問題は過去から続いてきたものですが、尖閣諸島を含めて東シナ海の海洋権益を主張し、さらに南シナ海にもその手を広げている中国は強硬姿勢がますます際立ってきています。

昨年10月に行われた李克強首相と朴槿恵大統領の首脳会談に関する発表内容では、中国側は「李克強首相が境界線を確定するための会談を早期に開くように求めた」としているものの、韓国側はそのことにまったく触れていないなど、両者の対立が明確化してきています。

 

さらには、アメリカとの関係です。南シナ海問題が深刻化するにつれて、アメリカは韓国に対しても中国につくのか、アメリカ側につくのか、態度をはっきりさせろと迫りました。

● 南シナ海めぐる紛争 米国が韓国に立場表明を要求

また、日韓関係の悪化はアメリカの防衛戦略にも支障があることから、アメリカの圧力もあって昨年末の日韓慰安婦合意へと繋がりました。

中国が製作したドラマ『南京大虐殺』が大ヒットしてからは、韓国もそれをマネして似たようなものを製作しましたが、「日韓慰安婦合意」のあとは「慰安婦」問題もあまり出せなくなりました。

面白くないのは中国です。今年1月6日に北朝鮮が水爆実験に成功したと発表した際、韓国国防部は昨年末に開設した中国国防相とのホットラインで協議しようとしたものの、中国側はこれを完全に無視しました。

これに対して韓国のメディアは大批判。やはり朴槿恵大統領の中国接近の責任を問う声が高まったため、窮地に立たされた朴大統領は中国が警戒しているTHAAD(高高度ミサイル防衛)の導入を示唆して中国を牽制するなど、一気に中韓関係は接近から対立へと転換したわけです。

中国との関係が冷え込むと、中国と結びつきの強い北朝鮮との関係にも影響します。2016年3月に行われた米韓合同軍事演習は、最新兵器も動員した大規模なものでした。これは北朝鮮に対する威嚇でもあったため、北朝鮮の反発もかなり大きいものでした。

● 過去最大規模で最新鋭兵器を続々投入 北朝鮮は猛反発「露骨な核戦争挑発。先制攻撃も辞さず」

中国からの離反、半島内で隣り合う北朝鮮との緊張と、四面楚歌の韓国が頼るべきは日米だけです。それを見込んでか、韓国政府もこれまでの反日キャンペーンを控えて、親日族を増やそうとしているのかもしれません。

実際、今年1月の北朝鮮の「水爆実験」以降、中国が北朝鮮を庇護しても、日米韓で金正恩を懲らしめるべきだという論調がメディアでも多くなりました。

●[社説]中国が北朝鮮を庇護しても韓米日の堅固な協力で金正恩氏を懲らしめよ

とはいえ、この韓国の空前の「訪日ブーム」と「日本への接近」「中国離れ」が本物かといえば、かなり疑わしいでしょう。もともと韓国はコウモリ外交を得意としてきた国です。日韓慰安婦合意で約束したはずの慰安婦像の撤去も行われていません。

また、朝鮮半島は統一新羅の時代から1,000年以上にわたって、中華帝国の属国であり、本来は中華帝国の許しがなければ統一できなかったのです。昔もいまも、中国にとっては北と南がどうなろうとどうでもいいことで、大事なのは朝鮮半島からの中華に対する「忠誠心」なのです。

 

朝鮮半島が千年属国として中華帝国に忠誠心を誓ってきたことは、朝鮮半島のDNAに深く刻まれており、今でもそれは半島人の絶対不変な生き様です。これまでも、そして、これからもその生き様は変わることはないでしょう。

したがって、韓国はいつ再び中国に接近し、日本に対して反日攻撃を仕掛けてくるかわかりません。一時的に韓国が擦り寄ってきたからといって、全面的に韓国を信用するようなことは愚の骨頂です。

続きはご登録のうえお楽しみください(初月無料です)

image by: 首相官邸

 

『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』より一部抜粋

著者/黄文雄

台湾出身の評論家・黄文雄が、歪められた日本の歴史を正し、中国・韓国・台湾などアジアの最新情報を解説。歴史を見る目が変われば、いま日本周辺で何が起きているかがわかる!

<<無料サンプルはこちら>>

出典元:まぐまぐニュース!