窮屈な空の旅を快適にする8つのアイデア 「Crystal Cabin Awards 2016」より

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航空機用の優れた製品や内装デザインに贈られる「Crystal Cabin Awards」。2016年の受賞者たちの、空の旅をもっと快適にする8つのアイデアを見ていこう。

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2/8窓側の席のよいところは、何も窓からの眺めがいいわけではなく、ちょっと寝たいときに壁に頭をもたせかけられることである。オランダの学生、マノン・クーンは、通路側や真ん中の席にとっても便利な拡張パーツという工夫によって、「ユニヴァーシティ」部門で賞をとった。彼女が考案したヘッドレストは、頭用のハンモックのように機能し、自分の頭やよだれが隣の人につかないよう支えてくれる。IMAGE BY MANON KÜHNE

3/8民間航空機のインテリアはとくに際だって優れたものではなく、大部分はグレーやベージュでつまらない。Sekisui SPIは、これをもっと美しくしようと試みた。ペンシルヴァニアにある同社は、ライアンエアーのフライトですら、いくぶん明るくなるような愛らしい柄やデザインを、熱可塑性プラスチックを使うことで実現し、「材質・コンポーネント」部門で受賞を果した。IMAGE BY SEKISUI POLYMER INNOVATIONS

4/8「エレクトロニックシステム」部門の審査員を魅了したのは、ルフトハンザ航空のBoadConnect Portableだった。このシステムがあれば、客室乗務員がブロードバンドルーターを客室にもっていくことができるので、大勢がインターネットにアクセスできるようになる。IMAGE BY LUFTHANSA TECHNIK

5/8飛行機は空飛ぶ「ペトリ皿」だ。あらゆる場所から来た大勢の人たちと、密閉された空間に閉じ込められることになる。体の免疫系に負担をかけるにはそれだけでも十分だが、トイレはもっとひどい。そこでボーイング社は、99.99パーセントの雑菌をたった3秒で死滅させる紫外線を使った化粧室のプロトタイプを、1年かけて開発した。同社は客たちが興味を示していることと、このプロジェクトを進めていくことを明らかにしている。

6/8誰もが「通路ダンス」を経験したことがあるだろう。ちょうど映画に没頭し始めたときに、隣の人が通路に出たいと言う。そこで、飲み物をもってiPadを脇に挟み、前のテーブルを上げ、その人を通すために通路に出る。5分か10分後には、その人が席に戻るためにまた同じことを繰り返さないといけない。この不愉快なルーティンをきっかけに、Rebel Aeroは映画館のシートのように動く座席を開発した。立ち上がればシートは上に動くので、通路に出ることなく、立ち上がるだけで隣の人を通すことができる。座る部分を折り畳むこともできるので、座るスペースを削って脚をおくスペースにすることもできる。IMAGE BY REBEL AERO

7/8すぐに実現しないかもしれない「Visionary Concepts」部門。Zodiac Aerospaceは、ファーストクラスとビジネスクラス、そして、地獄のようなエコノミークラスを「分けない」レイアウトによって、この部門で受賞を果たした。睡眠や社交、休憩(お酒を飲む)など、目的別のエリアが設けられている。IMAGE BY ZODIAC AEROSPACE

8/8一般人には関係ないかもしれないが、お金もちは大いに気に入るだろう。エティハド航空はAcumen Designと協力し、ボーイング787ドリームライナーの比較的狭い胴体の中でも実現できる、さらにラグジュアリーなファーストクラスを考えた。ファーストクラスでは何もかもすでに窮屈になっているのだから、きっと惨めに違いない。IMAGE BY ETIHAD AIRWAYS

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フライトが不愉快だということは誰もが知っている。長い行列、まずい料理、いまいましい手数料に質の悪いシートと、挙げればキリがない。

しかも、未来の空の旅について耳にするのは、たいていがっかりすることばかりだ。例えばフランスの航空機器メーカーは、隣の人と「向かい合わせに座る」という窮屈このうえない六角形のシートの特許申請をし、認可された。

しかし、この世界にはまだ望みが残っている。ハンブルグのAircraft Interiors Expoで発表された「Crystal Cabin Awards」の受賞アイデアが、それだ。8つの内容を、上記ギャラリーでご確認を。

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