中高校生の睡眠時間は、心の健康のためには8時間半くらい必要だとする研究を、東京大学と東京都医学総合研究所、高知大学の合同チームがまとめ、国際睡眠学会誌「スリープ」(電子版)の2016年7月29日号に発表した。

大半の中高校生がこの時間以下の睡眠しかとっておらず、生活習慣を見直す必要がありそうだ。

なぜか女子は男子より1時間睡眠時間が少ない

調査は三重、高知両県の中高校生約2万人を対象に、1日の睡眠時間(昼寝も含む)とうつや不安の症状を尋ねるアンケート方式で行なわれた。睡眠時間を1時間ごとに分け、うつ・不安を抱える割合を分析した。

その結果、うつ・不安のリスクが最も小さくなるのは、男子で8.5〜9.5時間、女子で7.5〜8.5時間寝ている生徒だった。また、「何時間眠れば、うつ・不安が小さくなるか」を尋ねたところ、男子は中学生で8.8時間、高校生で8.5時間、女子は中学生で8.0時間、高校生で7.5時間だった。

一方、実際に寝ている時間を尋ねると、中学1年男子で7.9時間、同女子で7.5時間、高校3年男子で6.8時間、同女子で6.6時間だった。うつ・不安のリスクが最小になる時間より0.9〜2.3時間少なかった。

研究リーダーの佐々木司・東大教授は「現代の若者は睡眠時間が減る傾向にあるが、うつなどの精神疾患は中高校生の頃から発症する。中高校生の心の健康のために、『8.5時間睡眠』を推奨したい」とコメントしている。