これまでにない新しいタイプの「炎」が発見される

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米国メリーランド大学の研究者が、火の竜巻(火災旋風)の研究中に、現在知られていない新しいタイプの「炎」を発見した。

火の竜巻(火災旋風)の実験中に

大規模な火災現場で、火の熱で上昇気流が発生し、それが竜巻になることがある。「fire tornados(火の竜巻)」「fire whirls(火災旋風)」などと呼ばれるこの現象を詳しく調べるため、メリーランド大学の研究者は「火の竜巻」のミニチュアを人工的に作ろうとしていたという。

彼らは実験室の水槽に水を張り、その表面に炭化水素燃料を流し、火を点けてからそこに向けて風を送った。(炭化水素燃料は石油の主成分でもある)つまり、地上火の竜巻が発生するのと同じ条件を、計測がしやすい平面(水面)上で作ったわけだ。

周囲から送られる風の条件が整うと、燃えているオレンジの炎が、竜巻状に変化して「fire tornados(火の竜巻)」になるはずだった。

だが、実際にそうはならず、オレンジの炎は、これまで見たことのないブルーの輪のような渦に変化した。研究者が「Blue Whirl(青い渦)」と名付けたこの炎は、一度出来てしまうと、人工的に風を送らずとも形を維持し続け、極めて安定した状態で燃え続けたという。

この発見の詳細は、8月4日、学術専門誌「Proceedings of the National Academy of Science (PNAS)」のオンライン版に発表された。

YouTube/SciNews

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クリーンな青い炎

普通の炎のオレンジ(黄)色は、不完全燃焼した炭素が作る色だ。つまり、オレンジ色の炎は炭素(すす)を多く発生し、空気を汚す。

それに比べて青い炎は、炭素が完全燃焼しているため、空気を汚さない。また、燃焼効率も良いということになる。

今後この「blue whirl(青い渦)」をどう利用できるかは、まだ分からない。

石油流出事故の処理方法の1つに、海面の石油を燃やすという方法があるが、その際に人工的に風を送って炎を「blue whirl」に変化させれば、大気汚染を少なくできるのではないかと研究者は考えている。