土星最大の衛星「タイタン」。この冷たく、また窒素とメタンで覆われた惑星で探査機カッシーニが「メタンに浸かった渓谷」の証拠を発見しました。
 
今回の発見は、タイタンの北に位置するリゲイア海にて観測されました。カッシーニのレーダー装置によると、タイタンには炭化水素(メタン)に浸かった荒々しい渓谷が確認されています。これまでもタイタンには液体メタンでできた川や海があることはわかっていましたが、その渓谷が観測されたのは今回が初めてです。
 
このVid Fluminaと呼ばれる渓谷では、40度という鋭い角度の壁が存在します。渓谷の幅は半マイル(0.8km)以下で、炭化水素の深さは最大で1,870フィート(約570メートル)。またこのような急勾配の渓谷は、地殻運動や海面レベルの変化によって現れたものと推測されています。
 
コーネル大学の研究者のAlex Hayes氏は今回の発見について、「地球は暖かく岩石からできており、水でできた川が存在します。しかしタイタンは冷たく氷っぽいので、川はメタンからできているのです」と語っています。まだタイタンに生命体がいないと決めつけることはできませんが、似たような渓谷でも地球とタイタンのそれでは流れる液体は大きく異なっているようです。
 
Image Credit: NASA
■Cassini discovers flooded canyon on Titan
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