2016年8月4日、次のような写真付きのツイートが投稿され、話題となっている。

写真は、イトーヨーカドーのエントランスのようだ。正式な入口の自動ドアの前に、なぜかもう一つ自動ドアが設置されている。2つの自動ドアの間は開放されていて、出入り自由だ。「この自動ドア世界一いらないと思う」というコメントが添えられている。

場所はイトーヨーカドー幕張店。いったいこれはどういうことなのだろうか? Jタウンネット編集部は実際に現地に行き、この目で確かめてみることにした。

自動ドアの後ろに広がる平面駐車場


イトーヨーカドー幕張店の自動ドア(写真はすべてJタウンネット編集部撮影)

8月9日朝、イトーヨーカドー幕張店に向かった。JR総武線幕張駅から南へ、約10分ほど歩くと国道14号幕張5丁目の交差点に出る。右手にセブン&アイグループの大きな看板が見えた。イトーヨーカドー幕張店には入口が3つあり、めざす自動ドアは南西にある駐車場側にあった。



屋外にある大きな駐車場からヨーカドーの建物に向かうと、アーチ状の屋根が付いたエントランスがある。通常の入り口よりかなり前に、噂の自動ドアがあった。なるほど、これは不思議だ。



自動ドアの前に立つとドアが開き、10数メートルほど前方に通常の入り口が見える。「おお〜」、なぜか快感だ。......とはいえ、このドアは何のため?という疑問は残る。



横から見ると、左右は開放され、吹き抜けになっている。別に正面の自動ドアを通り抜けなくても、横から入り込むことも、通り過ぎることも自由にできる。実際に通行する人の様子を見ていても、きちんと自動ドアから入る人もいれば、脇の方から斜めに侵入し、店内に入って行く人もいる。

そこで、見方を少し変えてみよう。入り口を背にしてみると......。


平面駐車場

そこには、だだっ広い平面駐車場が広がっていた。さすが幕張である。ゆったりとした余裕のスペースで、475台も収容できるとのこと。駐車場の向こうに見えるのは、幕張新都心の高層ビル群。その先には、幕張メッセや千葉ロッテマリーンズのホーム球場もあるわけだ。そしてさらにその先は、東京湾だ。


駐車場から見たイトーヨーカドー幕張店

気候によっては、東京湾の海風はかなり強い。強風の被害については、プロ野球の選手たちはもちろん、湾岸に沿って走るJR京葉線を利用する通勤・通学客も充分に承知している。「ただいま強風のため、運転を見合わせております」という案内を耳にするのは、さほど珍しいことではない。


国道14号に面したイトーヨーカドー幕張店北側の入り口

例の自動ドアの役割は、強風対策ではないかという推測が成り立つが......? 確認のために、イトーヨーカ堂の親会社、セブン&アイ・ホールディングスに電話で問い合わせてみた。

電話で答えてくれたのは、広報センターの担当者だ。「まさに海風対策です」と答えてくれた。「あまりにも風が強い時は、自動ドアを閉じて、開かないようにすることもあります」とのことだ。「世界一いらない自動ドア」なんて、とんでもない。海風の強い幕張では重要な役割を持っている。

ツイッター上では「超芸術トマソン」などともささやかれていたが、かつて巨人に在籍した大リーグ出身の三振王・トマソンと比較するのは、いかがなものだろう。時に貴重な働きを見せる、現ロッテのキューバ人助っ人・デスパイネのようだ、とは言い過ぎかもしれないが......。