現在ブラジルで開催中のリオデジャネイロ・オリンピック(リオ五輪)では、様々な競技において各国の選手が最高レベルのパフォーマンスを披露している。日本代表は柔道や水泳を中心にメダルの期待がかけられてきたが、中国が非常に得意としている飛び込み競技などはほとんど注目されていない。国によって得意とする競技が違うのだ。

 中国メディア・今日頭条は9日、「同じ黄色人種なのに、どうして日本や韓国は飛び込み、卓球などで目立たないのか」とする文章を掲載した。卓球に関しては男子も女子も日本が中国の牙城を崩す急先鋒と目されるほどのレベルにあり、「目立たない」というレベルではない。ただ、飛び込み競技では確かに中国から大きく水をあけられている印象は否めない。

 記事は、中国が非常に得意とする種目が日本や韓国ではそうではない理由について、2つの角度から説明している。1つ目は「スポーツ文化の違い」だ。各国で重視するスポーツ競技の種類は異なっており、日本や韓国は選手強化のためのリソースを飛び込みなどに注いでいないのだとした。

 2つ目は「トレーニング体制の違い」を挙げた。中国では多くの親が子どもを飛び込み、体操、卓球といった競技に小さい頃から触れさせると紹介。大量の選手がトレーニングを受けるために、非凡な実力レベルを持った選手たちが出てくるのだと論じた。また、選手の多くが農村出身であり、頭角を現すために必死にトレーニングを積むという点についても言及し、「日本や韓国の多くの子は一般的な教育を受けており、スポーツをやる場合は趣味であることが多いのだ」と解説している。

 中国はかねてより、幼児のころからの早期エリート教育によって「金メダルの卵」を選抜し、五輪などの世界大会に送り込んできた。このシステムにより、飛び込みや卓球、体操といった競技において金メダルの量産に成功したわけだが、「スポーツは限られた一部のエリート選手のもの」という状態を招いた。そこで近年では大衆スポーツ文化の振興が叫ばれており、学校でのスポーツ教育を重視する動きも見られるようになった。

 日本では中学や高校でスポーツの強豪校に進学したり、スポーツクラブに所属したりするケースが主体だ。一方で日本オリンピック委員会(JOC)が2008年に「JOCエリートアカデミー」を開校させ、レスリング・卓球・フェンシング・飛び込み・ライフル射撃や次世代のエリートを育てる仕組みを作った。日本と中国でそれぞれ逆の動きが起きているのは、些か興味深い。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)