【旧車のトラブル】バッテリー上がりの意外な原因とは?

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オルタやバッテリーが新品のR32GT-Rを襲ったトラブル

たまにしか愛車に乗らない皆さんにとって、心配なのはバッテリー上がりではないだろうか? キーを回してもエンジンがかからない。しかし、単純にバッテリーが空っぽと言っても、オルタネーターや配線劣化など、その原因はいくつもあるのだ。

この夏休みに久々に愛車で田舎に帰る。休みの日にしかクルマを動かさないという方は、途中でトラブルになる前に、クルマの各部がしっかり稼働しているか簡単にでもチェックすべきだ。

つい最近経験した話。平成6年式のR32GT-R。走行距離こそ35万kmオーバーとはいえ、エンジン載せ換え、ボディリフレッシュなど程度は極上のクルマがある。

ある日、片道100kmの取材に出掛け、その先で突然エンジンが掛からなくなった。症状としてはバッテリーが上がった状態。実際、バッテリーは空っぽ。しかしなぜだ? 100kmも高速道路を走れば、充電は十分にされるはずなのに。そこで疑わしかったのは電気を作る場所であるオルタネーターの劣化。20年以上も経てば弱ってくる。

が! このR32GT-Rの場合、昨年の11月にはオルタネーターとバッテリーを新品にしている。ならばオルタネーターが原因となるワケがないのだ。

配線の劣化により充電が不十分になっていた

そこでR32GT-Rの主治医である日産プリンス東京販売 モータースポーツ室にて詳しく調べてもらったところ、原因はなんとハーネス! つまり配線の劣化にあったのだ。

オルタネーターで作られた電気がバッテリーまでちゃんと送られていなかったというワケ。具体的にはオルタネーター〜ヒューズボックス、バッテリー〜スターターの配線が経年劣化により硬化しており、かなりの抵抗が発生していたようだ。

しかし、20年以上経つ旧車の域に達したR32は、純正部品の製造廃止という壁に悩まされている。配線にしても同様で、新品に交換することは出来ず、配線を修理することで対応。

結果、修理前はオルタネーターで13.8Vの出力時に、オルタネーターの端子では13V、バッテリー端子で12.2Vだったところ、修理後にはバッテリー端子で12.6Vまで上昇した。

数値としてはわずかに見えるが、それまでは1週間乗らないとエンジンの掛かりが悪かったのが、今では10日経っても絶好調。端子も新しく交換すればもっと数値はよくなるのだろうが、部品の製造廃止のため古いものを使い回しているため致し方ない。

古くなったクルマは配線の劣化が思わぬトラブルを招く。たまにはエンジンルームの中を覗いて、チェックしてみたほうがいいだろう。板金を経験したことのあるクルマはボディアースの部分もチェック。塗料によってアースが埋まってしまい、しっかり機能していないこともある。

クルマにとって一番は、毎日少しでもエンジンを掛ける、走ること。それが無理な場合は、定期的に劣化しそうな部分の点検を心掛けてほしい。そうすれば大切な愛車はかなり長生きしてくれるはずなのだ。

(文:GT-Rマガジン編集部 松本奈巳)