中国メディア・中国青年報は9日、「中国の若者、日本で醤油のなかにあるイノベーションを見た」と題する記事を掲載した。北京からやってきた大学生が「まさか何の変哲もない醤油に心を動かされるとは本人も思っていなかった」とその驚きぶりを伝えている。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディア・中国青年報は9日、「中国の若者、日本で醤油のなかにあるイノベーションを見た」と題する記事を掲載した。北京からやってきた大学生が「まさか何の変哲もない醤油に心を動かされるとは本人も思っていなかった」とその驚きぶりを伝えている。

 記事は、先月に中国の大学生一行が千葉県にあるキッコーマン株式会社を訪問、日本の醤油について学ぶとともに社長や従業員と交流したと紹介。同社が「企業市民」の姿勢を貫き、「世界に生産工場や販売ネットワークを持つ一方で、地域社会に根ざす理念を持ち続けてきた」ことに学生たちが感銘を受けたことを伝えた。

 同社による地域社会への貢献の例として、病院や消防隊の設置、市民が生産の過程を見学できる工場、災害時に利用できる雨水貯水システムなどを挙げている。

 また、同社が日本の醤油を世界各地に浸透させることに成功した理由についても言及。単に醤油を売り込むのではなく、現地の食材と日本の醤油を使った調理法を、試食を通じて紹介するという努力を重ねた成果であると説明。さらに、世界各地で健康食品の理念に関する教育の実施や料理教室の開設といった「食育」に積極的に取り組んでいるとした。

 記事はこのほか、同社の従業員との交流を通じ、「日本の社員による、企業に対する忠誠や、従業員どうしの良好な関係」に中国の大学生が大いに啓発を受けたことを併せて伝えている。

 醤油は、時間をかけて仕込んだもろみをじっくりと搾ることによって、少しずつ布から染み出してくる。急速に力を加えてしまうと、醤油が濁ってしまうのだという。その手間暇の掛かる工程は、どこか企業の社風や文化を築き、消費者に愛される企業へと成長していく過程にも似ている。来年会社設立100周年を迎える老舗醤油企業の姿に触れて、中国の学生たちもそう感じたのではないだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)