世界の二大自動車生産大国として、各地でシェア争いを繰り広げている日本車とドイツ車。巨大な市場を持つ中国においても、やはり両者ライバルどうし。互いにそれぞれの強みを活かした自動車をリリースして、より多くの消費者を惹きつけようとしている。(イメージ写真提供:123RF)

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 世界の二大自動車生産大国として、各地でシェア争いを繰り広げている日本車とドイツ車。巨大な市場を持つ中国においても、やはり両者ライバルどうし。互いにそれぞれの強みを活かした自動車をリリースして、より多くの消費者を惹きつけようとしている。

 中国メディア・捜狐は6日、ドイツ車との比較から日本車の特徴について紹介する記事を掲載した。そのなかで、ドイツ車と日本車について「国内の自動車ファンが最も関心のあることは、やはりしっかりしているかどうかだ」としたうえで、「はっきり言って、ドイツ車に比べたら日本車はしっかりしていない」と評している。

 一方で、日本の自動車メーカーには「小・美・省・軽」という4文字の理念が存在することを紹介。それはわざと手を抜いたり材料を省いたりすることではなく「節約と美しさを旨とする日本の国民文化のもと、資源を最大点利用することをわきまえている」ことの現れであると説明し、この点においてドイツ人とは出発点が異なると解説した。

 さらに、日本の自動車メーカーが持つ賞賛に値する点がもう1つあるとし、それが「弱者に対する配慮」であると説明。ニーズ自体は少ないにも関わらず、多くの車種に障害者向けの特別仕様が用意されており、車椅子ごと乗降ができたり、シートが車外に出せたりなどといった機能が付いているとした。そして、このような思いやりは「ドイツ車では見られず、国内の企業はなおのこと考えていないのだ」と論じた。

 記事は最後に「今はみんな、なおも功利を急ぎ、いい加減なことを言って人を騙す状態に甘んじている。国外から学ばなければならない点は多く存在するのだ」と結んでいる。

 日本のメーカーが障害者用の特別仕様車を揃えていることは、日本において自動車が市民の足代わりになるという使命を帯びていることの現れとも言えそうである。今、中国では自動車はステータスシンボルとみなされる傾向がなおも強いが、自動車社会そして消費社会が成熟することによって、今の日本同様「普段の足代わり」としての使命を帯びてくるようになるのだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)