この時期毎日でも通いたいのが、心地よい風を感じながらキリッと冷えたビールで乾杯できるテラス席。ちょっとしたリゾート気分を味わえる雰囲気とあらば、なおさらうれしいもの。

さらに駅チカという好条件まで揃った穴場を、代々木に発見! 次の飲み会の予定はこちらに決まり!?



みんなで「乾杯!」と叫んだ瞬間、ボルテージが上がる。やっぱり夏はテラス! と実感するひととき。
都心の特等席で味わえる、冷えたビール&トロトロのスペアリブの最強コンビ

さあ、夏本番。テラス好きにとって、暑さは最高のスパイス。日中のうだる熱気が和らぎ始めた夕方には、一日を締める冷たいビールを欲してウズウズ…そんな日々を送る人も少なくないはずだ。

そんな欲求を叶えてくれるおすすめのテラス席が、代々木にある。なんと、駅徒歩1分の好立地。店から新宿までも、歩いて5分ほどという穴場的な場所だ。

しかも、緑に囲まれたオシャレなカウンター席は、南国のリゾートホテルのバーのような雰囲気。電車を降りてすぐ、こんな非日常空間に飛び込めるとは!



手で持てないほどトロトロに煮込まれた、大振りのスペアリブ。甘辛しょうゆベースの味わいに、ビールが進む!

冷たいビールとともに楽しめるのは、店のウリでもある鹿児島県産食材を使った料理の数々。おすすめは、まるでステーキのようなビッグサイズで登場する、柔らか〜い「黒豚スペアリブ」だ。

ツヤツヤの照り具合を見るに、ビールとの相性は一目瞭然。雰囲気、駅チカ、美味しい料理…好条件がこんなに揃うテラス席なんて、東京広しといえどなかなかない。



ビルの3階へ、エスカレーターで。人々のにぎやかな声がだんだんと大きくなる。昇りきった先が「本家かのや」。
鹿児島郷土料理の店に、緑に囲まれたリゾート感満載のテラス席が

このテラスがあるのが「本家かのや」。勘のいい人なら分かるかもしれないが、“かのや”とは鹿児島県鹿屋市のこと。

10年前に鹿屋市のバックアップでスタートした店とあって、提供されるのは鹿児島県の産直食材をふんだんに使った郷土料理だ。

店内はカジュアルな居酒屋といった雰囲気。焼酎の瓶がずらりと並び、明るいスタッフが元気よく迎えてくれる。店の外には、屋根付きのテラス席も。こちらは、ビアガーデンのようなにぎやかさ。



屋根付きテラス席の開放感もいい

そのテラス席の中でも、目指すカウンター席はさらに奥にある。店のメインエリアとはうって変わって、クールなデザインのカウンター&スツール。

ビルの合間にいながらリゾートのような空気感が漂う、都会のエアポケットだ。周囲を囲んだ緑が、周りの喧騒をちょうどいいBGMにしてくれる。


しっぽりもワイガヤもいける、テラスのカウンターが狙い目!



店のメインエリアから少し奥まったところにある、テラスのカウンターゾーン。上を遮るものがなく、ビルを照らす夕暮れが美しい。
しっぽりもワイガヤもいける、テラスのカウンターが狙い目!

この立地にこんなスペースが!? と驚かされるギャップもまたよし。穴場感たっぷりゆえ、一度知れば、誰かを連れていきたくなる。実際、このカウンター席を指定するリピーターも多いとか。

こちらのカウンター席の定員は、10名ほど。1グループで陣取って、みんなでワイワイと楽しむグループも多いそう。

「盛り上がってくると、みなさん立食形式でカウンターの周りを自由に移動し、貸し切りパーティのように楽しまれていますよ」とスタッフが教えてくれた。逆に、2名や4名といった少人数なら、しっぽりと飲むのもよさそうだ。



店先には緑が茂り、ぼんぼりの灯りが揺れる。すぐ横に高層ビルがあるため、常に心地よいビル風を感じられる場所。

ただし、屋根など上を遮るものが一切ないため、天候に左右されるのがこうしたテラス。このカウンター席に関しても、事前予約は基本受け付けていない。

となると、当日の天気次第で、席の確保は早い者勝ち。屋根付きのテラス席を押さえておくか、カウンター席のスリリングな争奪戦に加わるか…悩ましい!



「料理長おすすめコース」に含まれる「お刺身三種盛り」。鹿児島の味噌をベースにした甘めの辛子味噌にディップしても
鹿屋市は日本のフロリダ!? 自然の恵みを盛り込んだ絶品料理

アラカルトもコースも豊富に揃うが、飲んで食べて満足したい向きには飲み放題付きコースがおすすめ。

料理に使う食材の多くは、本土の最南端、大隈半島にある鹿屋市から届けられる。大自然と温暖な気候に恵まれ、アメリカのフロリダ州に例えられるという鹿屋市は、海山の幸豊かな食材の宝庫だ。

「本家かのや」では生産者からの直送品も多いため、まずは鮮度が違うのが特徴。

夏のこの時期なら、キラキラと輝くキビナゴやプリプリとした歯触りのカンパチの盛り合わせを、その名も「料理長おすすめコース」と銘打ったお得なコースでいただける(全8品2,800円/90分飲み放題付き4,500円)。



六白黒豚の美味しさを存分に味わえる「黒豚スペアリブ」。したたる肉汁がたまらない!

また、必食すべきは鹿児島県が誇る“六白黒豚”を使った料理。飼育が難しく頭数が少ない“六白黒豚”は、柔らかい肉質とさらりとした脂身、旨みの濃さが特徴だ。

コース内で提供される「黒豚スペアリブ」は、まさにビールが止まらない甘辛味。手で掴んでガブリ…といきたいところだが、あまりのボリュームと柔らかさに、骨から身がするりと外れてしまうほど。


焼酎はなんと30種! 飲み比べもできる飲み放題プランが断然お得



ずらりと並ぶ焼酎の瓶が圧巻! 飲み放題プランでは、ビール、焼酎のほか、サワーやハイボールなど60種ほどを揃える
焼酎はなんと30種! 飲み比べもできる飲み放題プランが断然お得

テラスで飲むビールは最高だが、鹿児島県といえば焼酎。こちらの店の飲み放題プラン(料理にプラス1,700円で提供)は、焼酎好きにはたまらないラインナップになっている。なんと、芋・麦・米・黒糖の各種焼酎を30種飲み比べできるのだ。

単品注文なら、50〜60種は揃えているという。さすが、焼酎王国のプライド! つまりこの店にいれば、山海の幸に地酒まで、鹿児島県の美味がほぼ網羅できるという訳だ。



連日満席のテラス席も、ピークの19時台を外せば比較的入りやすい。なんと冬はこたつシートに変身し、こちらも人気だそう

聞けば、料理長をはじめ、スタッフには鹿児島出身者が多いとか。ひいきにしている地元出身客との間で、ローカルな会話が交わされることもしょっちゅうだそう。

ここはリゾート? はたまた、鹿児島…? どちらにせよ、心地よい風を感じながら美味に囲まれ過ごすひとときは、夏の醍醐味そのもの。