なぜゼウスは浮気をしまくったのか。「ギリシャ神話」の裏側が面白い!

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発覚している限り、結婚3回。浮気すること数百回のギリシャ神話の最高神「ゼウス」。古代ギリシャに詳しくない人でも、その名前や存在くらいはご存知ではないでしょうか。なぜ、ゼウスは浮気をするのか?

そんなギリシャの謎や秘密を愉快にまとめた書籍『古代ギリシャのリアル』が話題になっています。著者は、Twitterでも人気のギリシャ神話研究家、藤村シシンさん。

ここでは、世界史の教科書や哲学書のイメージとはひと味違う、古代ギリシャの本当の姿を紹介していきましょう。

ゼウスは
勝手に「浮気男」に…

雷と嵐と正義の神、ゼウス。とにかくギリシャ神話はゼウスの浮気エピソードに満ちていて、女性はもちろん男性にも手を出したり、自慰をしていたら地面に落ちた精液からアーモンドの木が生まれた、なんていう神話もあるくらいの絶倫男です。

そんな浮気男のゼウスを、なぜ古代ギリシャ人は最高神として崇拝しているのか。じつはこれ、原因と結果が逆なんです。ゼウスは偉大な最高神なので、各都市の人間がそれぞれ「俺たちの先祖はゼウス神だぜ!」と主張しているため、結果的に浮気神話が量産されているのです。

ゼウスが最低な浮気男に見えるのは「最高神である彼の血が欲しい」という人間側の都合だったのです。ゼウスからしたら「なんか知らないうちに世界一の浮気男にされてる!」と怒り心頭かもしれません。

そんなゼウスの妻
「ヘラ」ってどんな神?

こうなると、ゼウスの妻の存在も気になるところ。結婚の女神でもあるヘラは、ローマ字の「ユノ(ジュノ)」がジューン・ブライドにも由来しているほどで、ゼウスの浮気に嫉妬しているイメージが強いかもしれませんが、元々はゼウスよりも強大な神格で、古代ギリシャの古い神殿では、ヘラのほうが上に祀られています。

そんな彼女は、全宇宙を巻き込むほどのゼウスとの夫婦ゲンカや、昼ドラも裸足で逃げ出すレベルの夫の愛人たちへの嫉妬神話の数々が有名です。

ゼウスが手を出した女を焼き殺したり、アブで追い回したり、島ごと滅ぼしたりと、復讐劇は枚挙にいとまがありませんが、忘れてはならないのが最高神ゼウスに屈せず、対等に渡り合えた女神は、ヘラだけだったということです。

『古代ギリシャのリアル』 著:藤村シシン(実業之日本社)

なぜ古代ギリシャ人は血や涙を「緑色」と表現するのか?なぜ古代ギリシャの主神ゼウスはあんなに浮気性なのか?そして「壺絵の落書きにみる同性愛」に至るまで、ネットやツイッターで大人気の著者、藤村シシンが詳細かつ面白く解説。青い海、青い空、白亜の神殿、ロマンチックな神話といった、私たちが日ごろイメージする古代ギリシャとはちょっと違う「リアル」がわかる一冊。(定価:本体1500円+税)