「オキシトシン」というホルモンをご存知ですか?

これは誰かを愛したり、優しくしたりすると分泌される物質で、それによって様々な健康効果を生むため「最強の脳内物質」ともいわれています。

具体的には、高血圧や動脈硬化、高血糖などの病気を予防改善したり、肩こりや不眠、イライラ、便秘など日々の不調を和らげる効果が期待できるというから驚きです。

オキシトシンでなぜこんなに健康になるのか、どうすればオキシトシンが分泌されるのかが分かるのが、『自律神経を整えてストレスをなくす オキシトシン健康法』(高橋徳著、アスコム)。

今回は本書の中から、1人でも実践できる「オキシトシンを分泌させる習慣」をご紹介します。

■1:お腹が空いたら好きなものを食べる

オキシトシンを分泌させるためのポイントは「五感に気持ちのよい刺激を与えること」。

そのため、食事は「これが食べたい!」と思うものを食べるのが正解。自分の体が欲しているものを食べてストレスを感じるという人はいないはずです。

そして、「お腹が空いたら食べる」ことも大切。逆にお腹が空いていなければ食べなくても構いません。健康な人であれば、食事でストレスになるようなことはやめましょう。

■2:アロマを生活に取り入れる

アロマセラピーはストレスを軽減し、免疫力をアップさせる効果があります。これはオキシトシンの効果そのもの。自分が心地よいと感じる香りを選んで生活に取り入れてみましょう。

アロマディフューザーなどがなくても、コットンを使ったり、熱湯を入れたマグカップの中にアロマオイルを1〜2滴垂らすだけで香りを楽しむことができます。

■3:腹式呼吸をする

オキシトシンの分泌を妨げるのが緊張感や焦燥感、イライラなど心を乱すようなこと。自分がそんな状態にあると思ったときは、ゆっくり深い深呼吸をしてみましょう。

息を吸うときに大きくお腹を膨らませ、息を吐くときにはお腹をへこませます。

日常的にこのような腹式呼吸を繰り返しているとオキシトシンが出やすい脳内環境になり、心が乱れたときでも短時間で落ち着きを取り戻すことができるでしょう。

■4:朝の光を浴びながら散歩する

オキシトシンの分泌に欠かせないのが朝の光を浴びること。朝の太陽は体内時計をリセットして1日の始まりを意識させてくれます。「幸せホルモン」として知られるセロトニンも分泌されるので、1日を快適に過ごすことができるはずです。

時間があれば30分ほど散歩してみましょう。歩きながら誰かのことを思い浮かべるのもおすすめ。

「今日会う⚪︎⚪︎さんとはどんな話をしようかな」とか、「家族がいつも元気でいてくれてありがたい」などと考えていると心が満たされ、オキシトシンがどんどん分泌されるのです。

■5:ふくらはぎをマッサージする

手や足、背中などを両手でゆっくりなでるようにマッサージする「タッチケア」は血圧を下げたり、不安やストレスを和らげる効果があります。これはマッサージによって脳内にオキシトシンが分泌されるためだと考えられています。

1人でできるマッサージとしては、ふくらはぎのマッサージがおすすめ。ふくらはぎには多くの神経があるため、脳の刺激につながるのです。

床に座ってふくらはぎの内側を上に向けたら、両手の親指を使って内くるぶしから膝に向かって骨の際をゆっくり押していきます。これをふくらはぎの中央、外側も同様に両足2〜3回繰り返して行ってください。

マッサージが終わる頃にはオキシトシンが分泌されてリラックスできるでしょう。

■6:素敵な風景の写真をシェアする

散歩の途中できれいな虹に遭遇したときや、旅先で感動的な絶景に出会ったときなど、心地よい視覚からの刺激があるとオキシトシンは分泌されます。

さらにそれをSNSなどでシェアして、誰かに「いいね!」と言われたり、感謝されることでさらにオキシトシンが分泌されます。

■7:断捨離はやりすぎない

ミニマムライフが流行していますが、無理をしてモノを捨てるのはおすすめできません。

そのモノ自体に価値はなくなっても、それを見ることで懐かしい気持ちになったり、誰かを思い出して心が安らぐとオキシトシンが分泌されるからです。

大切なのは自分にとってその空間が気持ちいいと感じるかどうか。愛着のあるものがそばにあるといつでも誰かのことを考えることになり、心をリラックスさせてくれるでしょう。

簡単なものばかりなので、すぐに取り入れられるのではないでしょうか。また、本書には他の人とのふれあいの中でオキシトシンを分泌させる方法も紹介されています。ぜひ恋人や夫婦、家族でも実践してみてください。

(文/平野鞠)

 

【参考】

※高橋徳(2016)『自律神経を整えてストレスをなくす オキシトシン健康法』アスコム