CBでコンビを組む植田(写真)と塩谷のコンビネーションもナイジェリア戦から進化の跡が窺えた。スウェーデン戦は無失点で乗り切るつもりだ。

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[リオ五輪グループリーグ第2戦]日本2-2コロンビア/現地8月7日/アレーナ・アマゾーニア
 
 5失点を喫したナイジェリア戦から中2日、コロンビア戦は最終的に2失点で終えた。しっかりと軌道修正できたと見るのか、あるいは何がまだ足りないのか。コロンビア戦の守備陣を総括する。
 
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「前半0-0でしのぎ、後半勝負」。先制点を許すまで、思い描いたゲームプランで進んでいた。特に前半、これまでとは違う点がいくつか見られたように思う。例えば29分にボールロストからカウンターを受けた場面。ドルラン・パボン→ウィルマル・バリオスとつながれボックス内に侵入を許したが、猛スピードで帰陣した塩谷司が激しいショルダーチャージでバリオスを弾き飛ばし、間一髪のところでピンチを防いだ。相手の動きが直線的だったとはいえ、ナイジェリア戦の出来では、ゴールを奪われていたかもしれない。
 
 もうひとつは、塩谷と植田の連係面だ。これまではコミュニケーション不足の影響かチグハグな感が否めなかったが、コロンビア戦では塩谷がペナルティエリア外にも果敢にボールを奪いに行き、植田はその空いたスペースを上手くカバー。強力2トップ(テオフィロ・グティエレスとミゲル・ボルハ)が空中戦や肉弾戦を挑んで来れば、パワーで撥ね返した。パーフェクトではないにしても、ふたりの距離感や補完性は明らかに向上した。
 
 そして、これはチーム全体に言えることだが、「攻撃的な守備」が徹底されていた部分も大きい。特に両SBの室屋成と藤春廣輝は、押し込まれていたブラジル戦(ガブリエル、ネイマール)やナイジェリア戦(エテボ、エゼキエル)とは見違えるように高い位置からボールホルダーにプレッシャーを敢行。攻撃をスローダウンさせ、守備の陣形をしっかりと整えていたのも、後半途中まで無失点で抑えられた要因だろう。
 
 もっとも、結果として2失点している点を見過ごすわけにはいかない。先制点は井手口陽介がボール奪取し損ねた隙を発端にゴール前に入り込まれ、ワンツーから簡単にシュートに持ち込まれてまった。GKの中村航輔がコースに飛んでいた分、植田に当たってボールの軌道が変わらなければ…という見方もできるが、それ以前に前述の井手口+塩谷がグティエレスに誘い出され、植田もA・ロドリゲスの動き出しに釣られてスペースを与えてしまった部分を見直すべきである。
 
 2失点目にしても、最終的な形こそ藤春のオウンゴールだが、その要因を招いたのは、1点ビハインドの状況に「得点を取りに行こうとして、みんなが少し前目になったところでショートカウンターを食らってしまった」(室屋)からだ。狙い通り耐えていた分、1失点目を引きずってしまった点、「1失点した後の2失点目が早い」(興梠慎三)点は、反省材料である。
 
 植田はコロンビア戦後、「失点が続いているので、そこを改善しなきゃいけない」と厳しい表情で反省の弁を述べた。
 
「なによりも単純に失点を減らしたい。コロンビア戦を観て、いろいろ改善点を探さないと。もっと(試合)終盤にラインを上げられたところもあったので、スウェーデン戦に生かしていきたい」(植田)
 
 今の手倉森ジャパンは、2試合で6得点と攻撃陣が好調を維持している、ナイジェリア戦では途中出場の浅野拓磨と鈴木武蔵がゴールを決め、コロンビア戦では同じく途中出場の大島僚太と南野拓実が同点劇の演出役となった。
 
「前半を0-0で抑えて、後半もそのまま0を続けていければ、ウチの攻撃陣が必ず点を取ってくれると僕たち(DF陣)は信じている」(植田)からこそ、次のスウェーデン戦は無失点に抑えないといけない。勝負の鍵は、やはり守備陣が握ることになるだろう。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト特派)