■連載/阿部純子のトレンド探検隊

◆2016年12月1日から施工される新しい「取扱い絵表示」

 洗濯を取り巻く環境の変化や最新の衣料用洗剤など、洗濯の最新事情に関するセミナーが、ライオン研究開発本部 コミュニケーションセンターにて開催された。

 衣類に付いている、洗い方、漂白、干し方、アイロン、クリーニングといった洗濯に関する「取扱い絵表示」が2016年12月から新しい表示記号に変わる。海外との取引が増加している繊維製品を、日本規格から国際規格へ統一する流れが背景にある。新しい絵表示は、基本記号と付加記号、数字の組み合わせで構成されており、記号は22種類から41種類になり、より細かな表示に変わる。

あなたの洗濯の仕方は間違っている?2016年12月から変わる「取扱い絵表示」と最新の「衣料用洗剤事情」

 表示の下に参考情報(洗濯ネット使用、裏返して洗うなど)が簡単な用語で付記される場合もある。従来と大きく異なるのは「40」など数字の入った表示で、今までは推奨する数値を記載していたが、新しい表示では取扱い方の上限を表す数値となる。したがって、表示よりも強い作用や高い温度での洗濯やアイロンがけは、衣類にダメージを与える可能性もあり注意が必要だ。

 家庭洗濯の表示も、文字を併用した現行の洗濯時の強弱の表示と比較すると、より記号化されてわかりにくい部分もある。さらに漂白剤を表す三角の記号などもあり、一般にはかなりわかりにくい。ちなみに下記画像の右側の漂白剤表示で、ピンク色で示している部分の記号は「酸素系漂白剤のみが使用ができる」という表示で、塩素系漂白剤は使用不可ということ。

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 新しい絵表示がわからない場合は「アクロン これ洗える?アプリ」を活用して、記号の正しい意味と推奨する洗剤や洗濯方法を確認することをおすすめする。

あなたの洗濯の仕方は間違っている?2016年12月から変わる「取扱い絵表示」と最新の「衣料用洗剤事情」

◆洗濯行動を見直すことで汚れ落ちは改善できる

 洗濯物の汚れ落ちに関しての調査では、どのタイプの洗剤でも満足度は80点程度で、ユーザーは汚れに対する“あきらめ”を持っていることがわかった。いくつかの要因があるが、まず綿が主流だった時代から、汚れが付きやすく落ちにくい化学繊維や混紡の衣類が増加したこと。次に洗濯機の大型化、節水化により水の使用量が減ることでさらに落ちにくくなったこと。3つ目は共働き、単身、二人世帯の増加でまとめ洗い、詰め込み洗いが多くなったとこと。洗濯は汚れが落ちにくい環境になっているといえるが、汚れをしっかり落とすにはコツがあり、洗濯行動を見直すことで汚れ落ちは改善できるという。

○こまめに洗濯する、まとめ洗いをしない

 コーヒーのシミは1週間放置すると汚れ落ちも1割低下する。コーヒーのシミに限らず、汚れは時間が経てば経つほど落ちにくくなる。すぐに洗濯ができない場合は、液体酸素系漂白剤を直接汚れに塗布して洗濯すると、汚れがついた直後に洗濯したのと同じ程度にまで汚れは落ちる。

○目立つ汚れがあれば前処理をする

 襟回りや袖口の皮脂汚れには、直接液体洗剤を塗布してから洗濯をする。泥汚れの場合、最初に水で泥を落としてしまいがちだがこれはNG。水で予洗いすると繊維の奥にまで水と一緒に泥がしみ込んでしまい逆に落としにくくなる。泥汚れの部分に液体洗剤を塗布してから水で予洗いすれば、洗剤が泥汚れを包み込むので繊維の奥まで浸透しない。

○詰め込み洗いはしない

 詰め込み洗いをすると衣類が洗濯槽の中で動かずに、上部や中央部分の洗濯物の汚れ落ちが低下する原因になる。適切な洗濯物の量は洗濯機の容量の7割を目安にする。

○洗濯ネットを上手に使う

 洗濯ネットは洗濯時の衣類の損傷を防止するのが目的だが、洗濯ネットのサイズと洗濯物が合わないと、ネットの中で衣類が動き、かたまってしまい汚れ落ちが低下する原因になる。ワイシャツの場合は30cm×33cmの中型サイズのネットが最適。ネットに入れる際もきちんとたたんで入れた方が汚れ落ちが良く、しわになりにくいのでアイロンがけがしやすい。

○汚れをしっかり落とす洗剤を使う

 汚れの種類や衣類の素材に適した洗剤を使う。ライオン製品では、部屋干しには菌のケアをする「ハイジア」「部屋干しトップ」、泥汚れ、汗や皮脂汚れ、体臭などのニオイが気になる場合は「スーパーナノックス」、おしゃれ着を洗うには「アクロン」が最適。
 
 汚れ落ちをさらにアップするには「洗剤+液体酸素系漂白剤」がおすすめ。画像のワイシャツは洗剤のみと洗剤と漂白剤を組み合わせて同じ回数を洗ったもの。襟部分に「ブライト」を塗布して洗うと、黄ばみ汚れに歴然とした差があることがわかる。

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 毎日着る制服も汚れが付きやすいが、わざわざクリーニングに出さなくても、「アクロン」を使って洗濯機のコースに気をつければ、普段の洗濯と同じ程度の時間でできる。最近の制服は形状記憶素材を使っていることも多く型崩れの心配もないので、月1回程度の洗濯がおすすめ。

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◆進化している「超コンパクト衣料用液体洗剤」

 ライオンが開発した汚れをナノレベルまで分解して洗浄する「界面活性剤MEE」。MEEが使われている超コンパクト衣料用液体洗剤は、軽くて使い勝手がよく、従来の液体洗剤と比べると使用量は半分以下。泡切れもよく衣類に洗剤が残りにくいためすすぎが一度で済む。1か月で800Lの節水、650Wh節電、洗濯時間も短縮できる。ライオンの超コンパクト衣料用液体洗剤では、皮脂汚れに効果的な『スーパーナノックス』や、抗菌効果の『ハイジア』などに「界面活性剤MEE」が使われている。

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 セミナーでは今年の2月に発売され、ユーザーの間でも評価の高い『スーパーナノックス』を使った洗浄力実証実験が行われた。「スーパーナノックス」は繊維の1本1本から汚れを浮かす新成分「LO(リフトアウト)」を配合し、独自洗浄成分「界面活性剤MEE」との組みあわせで洗浄力を強化している。

 まずは汚れがついたシャツを2枚重ねのまま洗濯して汚れが落ちるかどうか実験。下に重ねた白いTシャツに「モデル皮脂汚れ」を付着させ、2枚重ねの状態で通常使用量の『スーパーナノックス』を投入し5分ほど洗濯機を回す。

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 洗濯機から取り出し中のシャツを見るとシャツの汚れはしっかりと落ちている。子どもはよく重ねたまま脱いで洗濯機に放り込むが、そうした過酷な洗濯環境でも汚れを落とすことを実証した。

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 次に、汚れを浮かすLOとナノレベルまで汚れを分解して落とすMEEの効果を検証する「スーパーナノ洗浄」の実証実験が行われた。ヒモに黄色のモデル皮脂汚れを付着させ汚れを落とす実験だが、下記画像の左側が従来タイプの液体洗剤、右が『スーパーナノックス』。同じ時間の経過でも、右側の方が油のつぶが浮かぶのが早く、ひもの下側はすでに汚れが落ちて白くなっているのがわかる。

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 1分が経過してひもが下に沈むと、汚れ落ちの違いがはっきりとわかった。ひもを裁断して中も見せてもらうと、『スーパーナノックス』は繊維の奥まで汚れが落ちて白くなっている。

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【AJの読み】少ない量で洗える“超コン”の性能アップに期待

 もともと液体洗剤を使っていたが、数年前に超コン(超コンパクト液体洗剤)が出て以来、超コンしか使っていない。ドラッグストアで買っても小さいので持ち運びが楽だし、かさばらないので収納にも困らない。汚れ落ちはまあまあ満足しているものの、夫のワイシャツの襟汚れや子どもの靴下の泥汚れは完全に落ちないこともあり、予洗いや漂白剤との併用で落としていた。2月に「スーパーナノックス」が出てから満足度は80点から90点まで上がった。日常生活の汚れに関しては問題なく落ちていると感じる。

 洗剤と併用している柔軟剤は、香りが強いと子どもが嫌がるので機能重視で選んでいたが、7月に新発売された『ソフラン クイーンズシルク』は使い始めてすぐにリピを決めたほど満足している。

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 新開発のシルキーコート成分を配合しているということだが、とにかく手触りが違う。ガピガピだった水泳用のラップタオルがつるつるになって息子が一番驚いていた。タオルだけではなくコットンパンツのような綿素材のものでも手触りの違いが歴然。香り(ラグジュアリーブーケアロマを使用)も乾いた後はほんのり香る程度なので、息子も気にならないようだ。

文/阿部 純子

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