パートでも育児休業可能?働くママを強力サポートする「育児・介護休業法」

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「育児も仕事も頑張りたい!」と考えるパパやママの力強い味方、「育児・介護休業法」。この法律は女性の社会進出や高齢化の波に伴い何度も改正され、2016年現在では出産後の休業だけでなく、子どもの予防接種のためでも仕事を法的に休めるようになりました。

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ここでは、「育児・介護休業法」の育児に関わる箇所に焦点を絞って解説します。
育児・介護休業法の概要
「育児・介護休業法」は、仕事をもつパパやママが離職することなく育児と仕事が両立できるよう、休業制度などについて定めた法律です。特に出産後、育児休業(育児休暇と呼ばれることもあります)を取得するときは、「育児・介護休業法」を元に事業主に申し立てることになり、事業主は原則この申請を拒否することはできません。

赤ちゃんの育児のために育児休業
出産を予定している女性は、出産予定日の6週間前から“産前休業”、出産後8週間まで産後休業を取得することができます。そしてさらに、子どもの養育のために、子どもが1歳の誕生日を迎える前日まで“育児休業”を取得することが可能です。

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育児休業制度の一番のメリットは、会社に在籍したまま仕事を休むため、社会保障やキャリアが保たれ、場合によっては少なからず収入も見込めることです。では、詳しく育児休業の内容について見てみましょう。
対象者は?期間は?
「育児休業は正社員だけしか取得できないから私には関係ない」と考えている人も多いのではないでしょうか?育児休業を申請できる対象者は、その事業主のところで1年以上の雇用期間があり、かつ育児休業終了後も1年以上雇用される契約がある労働者。つまり、正規社員に限らず、契約社員・派遣社員・パート社員などでも条件を満たしていれば対象となることがあります。

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ちなみに、育児の対象は実子・養子に関係ありませんが、1人の子どもにつき1回のみの取得となり、双子以上のときは一人としてカウントされます。

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取得期間は、子どもが1歳の誕生日を迎える前日までですが、「パパママ育休プラス」という新しい制度では、両親が共に育児休業を取得すれば、子どもが1歳2ヶ月になるまで休業することが可能。さらに、復職後の保育所が決定しない場合や、配偶者が死亡・病気・負傷した場合は子どもが1歳6ヶ月になるまで休業を取得することができます。
休業中の給与はどうなる?社会保障は?
育児休業を取得するにあたり、気になるのが休業中の収入。実際のところ、育児休業中の賃金制度は労使間で定められるため、給与の有無は勤め先によって異なりますが、原則休業中の給与は支払われません。

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しかし、事業主が全く支払わない場合や一定額以上減額支給される場合は、雇用保険から一定額が支払われる「育児休業給付金制度」を活用することができます。

また、育児休業期間中は年金や健康保険といった社会保険料を支払うことなく被保険者のままでいられます。そのため、保険証もそのまま、年金も加入期間としてカウントされます。
所得税と住民税の支払い義務は?
育児休業中の年度の給与がゼロであれば、所得税は源泉徴収されません。ただし、住民税は前年の所得金額に対して算出されるため、その年の給与金額がゼロでも住民税の支払いは必要となるでしょう。

その他にも安心の看護休暇制度
子どもが小さいうちは病気などで仕事を休まなければならないことが必ずあります。そこで「育児・介護休業法」では、6歳未満の子どもの病気や怪我のため、さらには予防接種、健康診断のために、一年度あたり5日まで休暇の申請が可能と定めています。

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また、子どもが2人以上の場合は一年度あたり10日まで可能です。ただし、看護休暇中の賃金に関して、事業主に支払いは義務付けられていないため、会社によっては無給休暇になるかもしれません。

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「育児・介護休業法」についてご紹介しました。この法律は育児休暇制度以外にも短時間勤務制度や残業免除制度など、働くパパやママのサポートシステムがたくさん詰まっています。安心して育児も仕事も両立できるよう、法律で守られている休業制度を利用してはいかがでしょうか?

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【プロフィール】

西ノ宮ふゆみ

イギリス在住。かつて金融機関で富裕層向け金融アドバイスや社員教育を担当。イギリス人と結婚後渡英し、現在男児二人の母。メディア向けライターとして、金融・法律・医療・育児・美容などあらゆる分野の問題を分かりやすくお伝えします。

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