聞き取り調査を行う所澤潤東京未来大学教授(左)

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(台北 9日 中央社)今年5月に70周年を迎えたとされる台北日本人学校の開校の経緯について、日本人の研究者を中心としたグループが調査を進めている。近年日本で問題視される外国人子弟に対する教育のあり方に一石を投じる可能性もあり、大きな貢献に期待が集まる。

東京未来大学の所澤潤教授によると、戦後まもない1946年、台北市内には台湾在住の日本人子弟を対象にした教育機関「輔仁小学校」が開かれ、1947年の二・二八事件後まで存在。その後、「国立台湾大学付設留台日籍人員子女教育班」が輔仁小学校を引き継ぐ形で開校し、紆余曲折を経て現在の日本人学校となったという。

だが、中国大陸から移ってきた国民党政権が当時台湾に残留していた日本人の教育をどう考えていたのかや、輔仁小学校が閉校し、その後「教育班」が設立された経緯などの詳細については「事情が全然分からない」と話す。

グループでは輔仁小学校に通っていた元児童や当時を知る日本人学校の教員らを訪問調査。異国となった台湾で暮らす日本人を対象にした授業の様子や政府がどのような対応をとったのかなどを明らかにし、経験を日本の教育に生かしたい考えだ。

また所澤さんは、この研究を通じて日本人学校創立70周年を盛り上げたいと話している。

(齊藤啓介)