訪日中国人旅行客による爆買いの失速についての報道が増えているが、日本政府観光局(JNTO)また日本百貨店協会が公表している統計を見ると爆買い失速が事実であることを数値でつかむことができる。(イメージ写真提供:123RF)

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 訪日中国人旅行客による爆買いの失速についての報道が増えているが、日本政府観光局(JNTO)また日本百貨店協会が公表している統計を見ると爆買い失速が事実であることを数値でつかむことができる。

 中国メディアの聯商資訊はこのほど、訪日中国人旅行客の数は増加しているが百貨店などでの免税売上高は減少していると指摘し、爆買いの失速は明らかであることを伝えている。

 記事は日本百貨店協会が7月20日に発表したデータに基づき、全国百貨店の6月の訪日外国人を対象とする売上高は前年同月比20.4%減となり、3カ月連続で前年割れしたと説明。しかし、JNTOの統計によれば6月の訪日外国人の数は前年同月比23.9%増だったと説明。さらに6月に百貨店で買い物をした訪日外国人の数も同14%増であり、41カ月連続で増加したことを指摘した。

 日本政府観光局が公表している資料によれば、16年4月から6月の訪日中国人の数はそれぞれ前年同期比26.9%増、31.0%増、26.0%増となっている。また日本百貨店協会が公表している資料によれば、4月から6月の訪日外国人を対象とする売上高はそれぞれ前年同期の90.7%、83.4%、79.6%の水準にとどまっており、訪日中国人の数の増加とは対照的に売上高は減少していることが示されている。

 こうしたデータに対し、「日本国内における中国人の消費に対する嗜好はモノから体験へと変化している」という記事の指摘を裏付けるものだ。また、中国人旅行客は為替の動きに非常に敏感であり、人民元安に加えて一時に比べて20円近くも円高になった今、もはや中国人の爆買いは失われたと考えて差し支えないだろう。中国人旅行客に偏重、依存していたからこそ、爆買いがなくなった時のダメージも大きいのであり、日本のインバウンド業界はどの国の観光客もまんべんなく取り込むことでリスクを軽減することができるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)