日産、EV用バッテリー生産事業を売却へ。テスラと組むパナソニック、または中国企業と交渉か

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日産自動車が、NECとの共同出資子会社で電気自動車(EV)のバッテリーを製造するオートモーティブエナジー(AES)社を売却する見込みです。日経新聞やReutersなどによると、売却先としてパナソニックや中国企業が上がっているとのこと。AWSの出資比率は日産51%、NECが49%。2007年の設立以来、日産のEV「リーフ」やハイブリッド車向けのバッテリーを生産・供給してきました。また世界の自動車用リチウムイオンバッテリーメーカーとしてはパナソニックに次ぐ2位にランクされています。

ただ、EVにおいて最もコストが嵩むと言われるのがバッテリーで、これが車輌価格を高止まりさせる原因ともされいます。このため、日産はグループ内でのバッテリー生産をやめ、仕様の共通化をすすめてよりコストの低いバッテリーを外部調達する方針に切り替えたと考えられます。日産のCEOカルロス・ゴーン氏は、数年前から安価なバッテリーを購入できるのであれば調達先にはこだわらないとしており、AES製バッテリーの生産縮小やLG化学製バッテリー採用を示唆するなどしていました。

予想される売却先としては、テスラとの関係強化で車載向けリチウムイオンバッテリー事業の成長戦略を描くパナソニックが筆頭にあがってはいるものの、環境対策強化を進めたい中国政府の後押しが期待できる中国のバッテリー関連企業への可能性も伝えられています。カルロス・ゴーンCEOが判断するのであれば売却先として日本企業を優先する理由はないと考えて良さそうです。

日産は報道に対し「憶測にはコメントしない」とコメント、売却報道を肯定せずとも否定もしていません。

ちなみに、車載向け以外でもリチウムイオン電池界隈では業界再編が始まっているようで、7月にはソニーがアジア企業との価格競争激化を理由に、村田製作所へのバッテリー事業売却を発表していました。