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●燕三条からやってきた金属加工の職人集団
○Maker Faire Tokyoのアツい夏が来た(1Fに降りたので会場は涼しめ)!

オライリー・ジャパンは8月6-7日、東京ビックサイトにて「Maker Faire Tokyo 2016」を開催した。自分の手でモノを作り、その成果を多くの人と共有しようというMakerムーブメントが生んだお祭りというのがMaker Faireの趣旨で、過去Maker:TokyoMeeting(MTM)時代から数えると2008年以降12回目の開催となる。

と固い書き出しで始めたが、要するに「オレが欲しいものを作る! そのための技術は無制限(予算は最小限)」という感じの展示会。出品者(Maker)も他の面白そうなものにはメがないので交流も多く、筆者も関連する話、関連しない話でいくつかのブースで雑談に興じていた。

また、夏休み開催になった事で子ども向けの展示、ワークショップも多く、こちらは微笑ましくもあり、次のMakerを仕込んでいる感もある(こちらは別記事を参照してほしい)。

ということで、筆者に引っかかった「驚異の〇〇」をいくつか紹介したい。

○「どこかの産業展向けでは?」「それでは埋もれてしまいます」

トップバッターは金属加工なら俺たちに任せろという「燕三条MSN(Maker Support Network)」の方々。お話を伺うと10社ぐらいのメンバーで構成されているという。WebサイトがあればURLを紹介したいのだが、現在facebookだけでWebサイトなしという。説明がないと正直スゴさがよくわからないのだが、聞くと仰天のブツが多く展示されていた。

話を伺うと「俺たちの腕が生かせる試作大歓迎」という感じがするのと、Makerというとアイディアは出せるソフトや電子工作もできる一方、金属加工はちょっと厳しいんじゃないか? と思うので、この辺、受け入れの窓口があるというのはなかなかよさそうで、かつ日本の中小企業を元気にするためにもこういう取り組みが活発になってほしい。

●ルンバの第二の人生を考えたらターンテーブルになった
○高校生がスポンサーを得てアメリカのロボコンに出る

「FRC:First Robotics Competition」に出場したTokyo Technical SamuraiとTeam 5701:Indigo Ninjasの共同ブースがあった。ロボコンと言っても重量50kg以上という日本では考えにくい重量級のロボット大会で、まず「デカイロボット」が目に留まった。ルール発表から6週間以内に作らなければならないという時間的制約も厳しいが、それ以上に厳しいのが「資金問題」。

アメリカの高校生が起業のために資金を借りるとかスポンサーを募るというのはまあまあ聞いたことがあるが、日本の高校生がスポンサーを見つけてロボコンに出るというのは(不勉強で)聞いたことがなかったので「今の高校生はここまで来ているのか!」と正直驚いた。

一方、やはりこのような取り組みに賛同する日本企業は今のところIT系中心ということで、こういう運動は知ってもらう事が重要だろう。ということで、日本ロボット教育推進機構(J-REPO)を立ち上げ、国内におけるFRCの広告および普及活動と参加チーム支援(目標は2020年に10チーム参加)を目指すという。

毎年ルールが変わる&毎年新規に作らないといけない、とかなりハードルが高そうなロボコン。ちなみに今年はゴールにボールを放り込むようだ

○♪回るー回るーよルンバーは回るー(+トーンアーム)

お掃除ロボットとして誰もが知っているルンバをターンテーブルに改造した「Create 2 DJ Turntable II」があった(製作はDum6 Sen5e)。モーターパワー的に33 1/3RPMまでしか対応できなかったそうだが、そのためにも軽量化が施されているという。もちろん回転制御も可能。

古典的ディスコフロアのあるお店が今残っているのかわからないのだが、フロアおそうじタイムで出てくるとこれはこれで盛り上がりそうな気がする。

○ドラマーだって目立ちたい

バンドで動けないドラマーは音以外ではなかなか目立てない存在だが、それを解消しそうなのがSHOW4プロジェクトのShow4だ。

原理はピエゾ素子をドラムに張り付けて、そのアナログ信号をデジタル変換してBLEでスマホに飛ばしてアプリがシグナルに沿った画像を生成。これをプロジェクタで表示するというもので、バスドラがいい感じのディスプレイと化して目立てる!

「ロック系だと穴空いているのでカッコ悪いのでは?」と突っ込んでみたところ、穴よりも問題なのは「大多数のバスドラは黒い」とディスプレイに向かない事だそうだ。壁に投影することもできますということだが、ここは何とかドラムに目立って欲しい。

○TAXI dash……いや、TAXI BUTTON

JapanTaxiが参考出品していたのは、押すだけでタクシーを呼び出すボタン。予想通りAmazon dashインスパイアというお話だったが、色々と課題があるという。

パっと思いつく「イタズラで押しちゃう」以外にも、タクシーを電話で呼ぶ場合細かいリクエスト(黒塗りの車で来てほしい、荷物が多いからNV200がいい等)ができるが、単純なボタンではそのようなリクエストに応えきれないそうだ。一方、押すだけで手配完了というカンタンUIなので、介護施設等で使えればという説明だった。

3月に発表したIP無線配車システムのデモ機も展示しており、「タクシードライバーと開発のイタチゴッコ」の話(勝手にアプリをインストールされないように設定を出せないカスタムAndroidを作った)に来場者が驚いていた。

(小林哲雄)