『夜空はいつでも最高密度の青色だ』(最果タヒ/リトル・モア)

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 若者から絶大な支持を受け、ベストセラーとなっている最果タヒの詩集『夜空はいつでも最高密度の青色だ』が、2017年春公開予定で映画化されることが決定。主演に俳優の石橋凌と女優の原田美枝子を両親に持つ期待の新人・石橋静河が務めることがわかった。この発表には「最果タヒの詩集を映画化するの!? これは興味深い」「詩集が映画化ってすごい! 最果さんの詩集なら素敵な映画になりそう!」と話題を呼んでいる。

 原作者である最果は2006年に「現代詩手帳賞」を受賞し、2007年に詩集『グッドモーニング』を刊行すると「中原中也賞」を獲得。2014年8月27日に刊行された詩集『死んでしまう系のぼくらに』では「現代詩花椿賞」を受賞するなど、権威ある数々の賞を贈られ、現代詩世界のトップランナーとしての地位を確立。特に『死んでしまう系のぼくらに』は、今を生きる人たちに寄り添うように現代の生活を見つめた、わかりやすい言葉で紡がれた作品が若者たちの心を揺さぶった。数千部売れればヒット作と言われている詩集において1万8,000部の売り上げを記録し、大ベストセラーに。

 同作に触れた読者からは「どうしようもない感情も言葉にできるんだと気づかされ、ハッとした」「何一つ難しい言葉は使われていないのに、胸に刺さる!」「若い人の詩だと思って甘く見ていたけど、感性の鋭さ、言葉の素直さに感銘を受けた」と絶賛の声が上がった。そして2016年4月22日(金)に発売された『夜空はいつでも最高密度の青色だ』も“異例のひろがりで話題騒然となった前作を超える”と謳われているだけあり、多くの若者たちからの支持により驚くべきスピードで売り上げを伸ばしている。

 読者からは「詩は人をやわらかくするものだと聞いたことがあるが、この詩集はまさにぼくの心を柔らかくしてくれた…傑作です」「タヒさんの詩を読んでいると、詩がどんどん好きになる。全然難しくなく、むしろ私に優しい。大好きです!」「勧められて買ったときはこんなに前向きな気持ちになれるとは思わなかった!」「ほっとして、明日も頑張ろうって思える」と好評の声ばかりが聞かれる。

 そんな同作が映画化となるのだが、40編以上の作品からできている詩集をどう映画化するかが見どころだ。映画「川の底からこんにちは」や「舟を編む」で知られる監督・石井裕也が詩集の世界観を汲み取り、1つの物語として脚本を執筆。東京を舞台とし、看護師として働きながら、ガールズバーでも働く主人公の美香が、左目の視力を失った日雇い労働者の慎二と出会い、東京の生きづらい暮らしの中で愛を見つけていくというストーリーを生み出した。

 そして気になる主人公の美香を演じるのは、アメリカとカナダでクラシックバレエを学び、2015年9月に舞台「銀河鉄道の夜」の主演のカンパネルラ役で女優デビューを果たし「デビュー作とは思えない演技力!」と大好評を博した石橋静河。映画では2016年10月8日(土)公開の映画「少女」のキャストとして映画出演は経験しているものの、映画で主演を務めるのは今回が初めて。「正直怖い気持ちはある。でも同じくらい楽しみな気持ちが強く、ワクワクしています」とコメント。役者である両親には「好きなことを一生懸命やりなさい」と言われながら育ってきたという石橋は、「表現者として両親をすごく尊敬しているけれど、自分の足でしっかり歩いていきたい」と役者業に対する真摯な気持ちを表明している。

 そして今回演じる作品については「(脚本を読んで)今まで見たことのない景色が広がったような気がした」「実際の生活として共感できるところは少ないけれど、読んでいくほどに色々な感情が出て来て、ぎりぎりで生きている力強さが格好いいと、感覚で分かるところがあった」と独特の感性で物語を受け止めている。

 また、石井監督は「最果さんの言葉に刺激を受け、その感覚を大事に脚本を書きました。石橋さんに会って、すぐにスゴイ才能を持っていると気づきました」「挑戦的で全く新しい映画ができると思います」と力強いコメントを寄せた。

 原作ファンも「石橋さんの芝居で最果タヒの詩がどんな作品になるんだろう!? 凄く楽しみ!」「詩が映画になるとか全然想像つかない! けど石井監督だし、石橋さんも素敵だし、期待が募ります!」「大好きなタヒさんの作品が映画化されるなんて夢にも思わなかった! これは見るしかない」と楽しみにしている様子。

 現代を生きる人々に寄り添う最果タヒの世界観をもとに描かれる映画「夜空はいつでも最高密度の青色だ」。映画ファンから支持される石井監督の演出、石橋の熱演でどういった作品になるのか、映画公開まで詩集を読みながら想像して待とう。

■映画「夜空はいつでも最高密度の青色だ」
公開:2017年春
原作:最果タヒ
監督:石井裕也
出演:石橋静河、池松壮亮 ほか
製作プロダクション:リトルモア・フィルムメイカーズ