日本のアニメ作品には非常に多くの「妖怪」が登場している。しかし、「日本の妖怪の約70%は中国が起源」という情報が中国で話題になり、なかには「中国の妖怪がなぜ、日本の稼ぎにつながるのか」と不満を口にするネットユーザーもいたようだ。(イメージ写真提供:(C)yokokenchan/123RF.COM)

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 日本のアニメ作品には非常に多くの「妖怪」が登場している。しかし、「日本の妖怪の約70%は中国が起源」という情報が中国で話題になり、なかには「中国の妖怪がなぜ、日本の稼ぎにつながるのか」と不満を口にするネットユーザーもいたようだ。

 しかしこうしたネットユーザーの考え方に対して、中国メディアの捜狐は異議を唱えており、「結局、伝統文化を重視する姿勢が中国に足りないことに問題がある」と論じている。

 記事は、「中国人は自国の優秀な伝統文化を小馬鹿にするが、自らが小馬鹿にした伝統文化を他国が発展させ、成功を収めた途端にパクりだと非難するのは、中国人の欠点である」と説明。さらに、この欠点は妖怪文化にも当てはまると主張し、具体的な事例の1つとして、「山海経などの古書を除いて、現代の中国には妖怪を取り扱った大全集のような書籍は存在しない」と指摘。一方、日本では故・水木しげる氏が半生近くを捧げて中国妖怪事典を編纂したと紹介した。

 さらに記事は「日本は中国の妖怪を使い、権威があって非の打ちどころがないアニメを制作したが、中国は祖先が残した貴重な遺産を雷劇にしてしまった」と指摘、「日本が妖怪文化の伝承と発展のためにどれほどの努力を払ったかを考えて見るべきだ」と中国の読者に説き勧めた。

 雷劇とは中国のネットスラングであり、「視聴者の目を引き付けるためにストーリーやセリフ、キャラクター作りを大げさに誇張したテレビ番組」を指し、誇張ばかりで中身のない内容という批判も含まれた意味合いだ。従って、記事が指摘しているとおり中国にとって必要なのは、自国独自の文化を重んじる精神に基づき、その文化をより良いものへと発展させようとする姿勢ではないだろうか。「日本の妖怪の原型の70%が中国起源」という点だけに注目するのではなく、それを中国と日本が「それぞれどのように発展させたか」という点にも注目すべきだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)yokokenchan/123RF.COM)