Q:祖父も父も糖尿病で、私も体質的に糖尿病になりやすいと思います。今のところ、空腹時の血糖値やHbA1cは異常ありません。しかし、それらが正常でも、食後血糖値が高い場合があると聞きました。私もその恐れがあるでしょうか。(26歳・保育士)

 A:血糖値に関して一般の血液検査では普通、空腹時の血糖値やHbA1cを測定します。HbA1cは、過去1〜2カ月の平均血糖値を知る指標です。空腹時血糖とHbA1cの検査が正常でも、ブドウ糖負荷試験を行うと血糖値が高め--というケースがあります。隠れ糖尿病と言われるものです。
 糖尿病と診断されるほどの数値ではなくても、少し高めで境界型糖尿病と診断されます。こういう人は、食後の血糖値は異常値を示します。
 一般に、食後は血糖値が上昇しますが、なぜ普通レベルよりも高い数値を示すのでしょうか。
 その理由の一つは、背景に糖尿病になりやすい体質があると思われます。体質的に、糖を細胞に取り込む働きをするインスリンホルモンの分泌がよくないのかもしれません。また、インスリンは正常に分泌されているけれど、細胞での取り込みが悪いことも考えられます。そして、もう一つの理由は、甘い物や炭水化物の摂りすぎが考えられます。

●ブドウ糖負荷試験を
 砂糖を含む甘い物は、食べると血糖値を急上昇させますが、反動でその後は血糖値は急低下します。甘い物をよく食べると、血糖値は不安定になります。また、炭水化物が多い食事が食後血糖値を上げやすいことは現在ではよく知られています。
 これらの摂取が多い食生活は、血糖値が上がりやすい体質を作ると言えるでしょう。臨床に携わっていると、隠れ糖尿病の人は少なくありません。親が糖尿病で、その体質を受け継いでいる場合、特にそのリスクが高いようです。太っていると糖尿病になりやすいのですが、若く、やせ型の人にも隠れ糖尿病はあります。
 ご質問の方はとにかく、糖負荷試験を受けるようお奨めします。もし、異常と分かったら早めに対策しましょう。

今井一彰氏(みらいクリニック院長)
山口大学医学部卒業。東洋医学などさまざまな医療を駆使し、薬を使わずに体を治していくという独自の観点に立って治療を行う。日本初の靴下外来も設置。