生焼けがうまい、はやめましょう

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国立感染症研究所の感染症発生動向調査週報(IDWR)によると、2016年第27週(7月4日〜10日)の「E型肝炎」患者累積報告数が、過去最高となった昨年度の同時期の2倍以上となる227件となっていることがわかった。

「E型肝炎」は、「E型肝炎ウイルス」によって引き起こされる感染症。感染しても無症状の場合もあるが、平均6週間経つと、全身のだるさや食欲不振、黄疸、発熱などの症状を発症する人もいる。大半は1か月ほどで完治するが、妊婦や高齢者は重症化しやすく、死亡例もある。

衛生状態の悪い国や地域で感染するリスクが高いことが知られていたが、近年、ブタやイノシシ、シカなどの肉や内臓を生食、あるいは加熱不十分な状態で食べると感染することも判明。2015年6月から食品衛生法で、ブタの肉や内臓を生食用として販売、提供することが禁止されている。なお、人から人へ感染することはない。

これまでに国内でE型肝炎の感染源となったものとして、ウマやクマ、牡蠣、タラの精巣なども確認されているが、いずれも1例程度と稀で、大部分はブタやイノシシ、シカによるもの。一方で、ウシ、ヒツジ、ヤギからはウイルスの遺伝子が検出されていない。

IDWRによると、都道府県別で患者数が多いのは北海道と群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川で、特に北海道は71件ととびぬけて多い。原因はわかっていないが、現状では生食が禁止されていない、イノシシやシカなどの野生動物をジビエなどの形で食べる機会が他県に比べ多いためではないか、と推測されている。

肉や内臓の生食は、サルモネラ菌などによる食中毒のリスクもあり、厚生労働省は肉類を食べる際は中心部まで十分に加熱するよう呼びかけている。

(Aging Style)