「最近の子どもたちは土を見たことがない」などとよく言われますが、やはり小さなうち、少なくとも小学生くらいまでは存分に自然と触れ合わせたほうがいいようです。無料メルマガ『親力で決まる子供の将来』の著者で教育評論家の親野智可等(おやの ちから)さんは、作り込まれたテレビやスマホの世界では得られない自然の中での「生」の体験こそが、子どもたちの感性や知識欲を育てると断言しています。

夏休みは自然体験・アウトドア体験を。自由研究にもなる

今の子どもに決定的に足りないのが自然体験・アウトドア体験です。今の子どもは、草原の中で風に吹かれたり、セミにおしっこをかけられたり、魚をわしづかみしたりしたことがありません。動物を抱きしめたり、野いちごを食べたり、河原の石でダムをつくったりしたことがありません。クモの巣に顔を突っ込んだり、落ち葉の布団に寝たり、秘密基地をつくったりしたことがありません。

テレビやパソコンやスマホではいろいろなものを見ています。それで知っているような気になっています。でも、実際に本物を見たり、触ったり、においを嗅いだり、鳴き声に驚いたり、なめてみたりしたことはありません。つまり、本当には知らないのです。

私の教え子で、アウトドア体験・自然体験がとても豊富な女の子がいました。お父さんがアウトドアライフが大好きで、しょっちゅう一緒に出かけていたのです。

その子は感性がとても豊かで、何事においても人と違うことを思いつく子でした。話も作文もユニークでしたし、授業中もよくおもしろい発表をしてくれました。工作はもちろん、日ごろからよくいろいろなモノを手作りしていて、しかもユニークなものばかりでした。私は、その子を見て、「自然の中でオリジナルな本物体験をたくさんしていると、自分自身の感性と発想で考えられるようになるに違いない」と思いました。

テレビなどの加工された情報は、情報の作り手のフィルターを通した、非常に限定的かつ意図的な情報です。なので、みんな同じような受け取り方しかできないのです。小動物の様子をテレビで見れば、みんな「かわいい」と言って、それで終わりです。でも、本物の小動物を追いかけて捕まえたり、触ったり、抱きかかえたり、エサをやったりすれば、非常に多くの感想を持ちますし、しかもそれが人によってかなり違ってきます。「思ったよりくさい」「かわいいけどけっこう狂暴」「毛がゴワゴワで触ると痛いくらい」「抱っこすると目をつむってメチャかわいい」「抱っこしていると温かくてほっこりする」「エサを食べてるとき触るとうなり声を上げる」「呼吸が荒くていつもハアハアしてる」。

ですから、大人でもそうですが特に子どもは、自然の中で過ごしているとき、とてもたくさんの刺激を受け五感が全開になるのです。さらに、「これは何だろう? どうしてこうなっているんだろう? こうしたらどうなるだろう?」と考え始めます。知りたいことや調べたいことがたくさん出てきて、知識欲や探究心も育ち、好奇心も旺盛になります。

夏休みは、子どもの自然体験・アウトドア体験を増やすには絶好の機会です。まずは、「夏休み 自然体験」「子ども アウトドア体験」などのキーワードで検索してみましょう。各種団体が主催するものがたくさん出てきますので、参加してみるといいと思います。ついでに、それを自由研究としてまとめることもできます。まとめ方は下記を参考にしてください。

● 夏休みの自由研究は工場見学がオススメ

もちろん、もっと気軽に親子で取り組むこともできます。例えば、次のような例も参考にしてください。

● 自宅でできる昆虫採集で自由研究

自然体験・アウトドア体験はときに危険も伴いますので、その点にはご注意ください。熱中症も要注意です。

さて、先ほど紹介した女の子を教えてから10年後くらいに、偶然そのお母さんと話す機会がありました。その子は服飾のデザインを学んでいるとのことでした。私は「やっぱりなあ。きっとユニークな作品をつくってることだろう」と思いました。

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『親力で決まる子供の将来』

5年連続でメルマガ大賞の「教育・研究」部門賞を受賞!家庭教育メルマガの最高峰。教師生活23年の現場経験を生かし、効果抜群の勉強法、子育て、しつけ、家庭教育について具体的に提案。効果のある楽勉グッズもたくさん紹介。「『親力』で決まる!」(宝島社)シリーズは30万部のベストセラー。

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出典元:まぐまぐニュース!