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 直近で爆発的にシェアされたコンテンツ事例をもとに、「そのコンテンツがシェアされた理由」を独自の目線で分析し、解説していく本連載。2回目となる今回は、参院選期間中に話題となった三宅洋平氏の動画にフォーカスを当て、シェアされた理由を探りました。

■コンテンツマーケティングの主流を占め始めた「動画」

 皆さんこんにちは。株式会社スパイスボックス、コンテンツマーケティング局局長の物延です。

 直近で爆発的にシェアされたコンテンツ事例をもとに、「そのコンテンツがシェアされた理由」を独自の目線で分析し、解説していく本連載も、今回が2回目となりました(1回目はこちらから)。今回も、コンテンツマーケティングに取り組むすべての皆さんに向け、実際の事例をもとに「シェア拡散を生むコンテンツ」制作のヒントをお届けしていきます。

 今回ご紹介するのは、動画に関する事例です。昨今のコンテンツマーケティングにおける“コンテンツ”は、動画フォーマットが主流になりつつあります。情報をコンパクトにまとめることに優れ、エンゲージメント率(※1)が高く、シェア拡散されやすいことがその理由です。最近では、Facebookのニュースフィードのアルゴリズムが変更され、動画を強化する動きが加速しているという話もあります。

 また、ここ数年「動画元年」と語られるようになり、動画を活用したマーケティングを選択する企業が増え続けています。今後も企業のマーケティング活動において、「動画」は避けて通れない手法となるでしょう。

 では、一体どういった動画が拡散しているのでしょうか? まずは、直近1ヶ月間(2016/6/17〜 7/17)にYouTubeにアップされた国内動画コンテンツの中で、エンゲージメント数(※2)が高い上位100の動画コンテンツからその傾向を紐解いてみましょう。

※1エンゲージメント率
SNSに投稿されたコンテンツのリーチ数に対する、エンゲージメント数の割合

※2エンゲージメント数
いいねやシェア、コメント、リツイートなどFacebook、Twitter、Google+での総アクション数に加え、対象コンテンツについて取り上げた記事やSNS上における口コミなどの総数。

■YouTuber と 音楽 と 三宅洋平

 図1のグラフは、YouTubeにアップロードされている国内コンテンツのうち、調査期間内にエンゲージメント数が「TOP100」に入ったコンテンツのジャンル別集計データです。
図1:国内YouTubeコンテンツ・ジャンル別エンゲージメント数
※出典:株式会社スパイスボックス自社ツール集計(調査期間:2016/6/17〜7/17)、
国内YouTubeエンゲージメントスコアTOP100コンテンツ集計

 従来、YouTube上でエンゲージメント数が伸びている国内の動画コンテンツのカテゴリは、「YouTuber」と「音楽」です。情報が拡散しているコンテンツの大半は、この2つのカテゴリで占められています。これは日本のみならず、世界的に見られる傾向で、「YouTubeならではのコンテンツ」と「広くさまざまな層に人気が高い音楽PV」に対する需要の高さを表しています。

 ところで、7月は選挙の月でした。参議院議員選挙、都知事選と、皆さんの生活の中でもさまざまな形で選挙が話題にのぼったのではないでしょうか? 興味深いことに、今回の期間内の調査では、政治コンテンツが非常に拡散した結果となりました。

 図1のグラフから分かるように、「YouTuber」「音楽」に続いて「政治」のジャンルが一気に拡散コンテンツの仲間入りを果たしました。しかも驚くことに、このスコアの大半を、三宅洋平氏がただ一人で叩き出しているのです。ご存知の方も多いと思いますが、三宅氏は、東京選挙区から無所属で出馬し、25万票以上を獲得しながら落選した候補者、兼ミュージシャンです。選挙期間中は、「選挙フェス」と銘打って各地で音楽と演説を融合させたイベントを開催。音楽に合わせて脱原発や改憲3分の2議席阻止などを訴える独自のスタイルで多くの注目を集めました。

 そんな三宅氏ですが、上位TOP100コンテンツの「政治」カテゴリ全体で216,706エンゲージメントであるのに対して、196,687エンゲージメントを稼ぎました。選挙では残念ながら落選してしまいましたが、拡散コンテンツとしては1強状態。また、個人、団体別の数値を見ても、EXILEグループ(三代目J Soul Brothers、E-girls含む)やAKBグループ、人気YouTuberといったトップ常連組を軒並み抑えて、圧倒的な1位を獲得するという驚愕の状況が浮かび上がります。
図2:国内YouTubeコンテンツの個人・団体別エンゲージメント数ランキング
※出典:スパイスボックス自社ツール集計(調査期間:2016/6/17〜7/17)
/国内YouTubeエンゲージメントスコアTOP100コンテンツ集計値

物延 秀[著]