インターネットの普及に伴い、ECが猛烈な勢いで成長した中国。そのインパクトは、百貨店などの実体店舗の存在を脅かすほどだ。しかし、そんなECの波に決して負けることはないスーパーマーケットがあると、中国メディアが紹介している。それは、日本からやってきたスーパーだ。

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 インターネットの普及に伴い、ECが猛烈な勢いで成長した中国。そのインパクトは、百貨店などの実体店舗の存在を脅かすほどだ。しかし、そんなECの波に決して負けることはないスーパーマーケットがあると、中国メディアが紹介している。それは、日本からやってきたスーパーだ。

 中国メディア・今日頭条は5日「唯一ECにやられない5つ星スーパーかもしれない」とする記事を掲載した。その「5つ星スーパー」とは、イトーヨーカドーだ。記事は、四川省成都市で17年にわたって営業を続けるイトーヨーカドーの強みについて3点紹介している。

 1つ目は「細かい部分への気配り」だ。店内に置かれた休憩用ベンチの設置密度が、他の百貨店やショッピングセンターよりも遥かに高い点や、女性トイレには専用のメイク用エリアがあり、櫛や綿棒、ハンドクリームなどが備え付けられている点を挙げている。2つ目は「生鮮品至上主義」。実体店舗の強みはまさに生鮮品にあり、その競争力の源は差別化にあると説明。そのうえで、イトーヨーカドーは味、鮮度、価格の3方面で差別化を実現しているとした。また、他店では買うことが難しい商品を30%の割合で揃えている点も強みになっていると紹介した。

 3つ目に挙げたのは、顧客の求める「ツボ」をしっかり抑えている点だ。成都に進出した当初、現地消費者のニーズを掴むために家庭のキッチンや冷蔵庫の中身、さらにはゴミまでも調査を実施したほか、今でも客に直接不満などをヒアリングする行動を続けているとした。さらに、他の店舗が1年か2年に1度しか実施しない売り場の変更を、1年に2回実施することで目新しさを保つとも伝えている。

 記事は最後に、ECの波によって数多くの実体店舗が閉店に追いやられる中で、その原因を「大きな環境の変化」とする業者が多いと伝える一方、「売り場の売上が思わしくない理由はECではなく、自分自身にあるのだ」というイトーヨーカドーの考え方に耳を傾けるべきであると提起した。

 2005年および10年に中国で発生した反日デモにより、成都にあるイトーヨーカドーの店舗も一部暴徒の標的とされて被害が出た。一方、日本政府による尖閣諸島国有化に抗議するため発生した12年のデモでは「無傷」と伝えられた。記事が紹介するように、地道な取り組みによって着実に現地市民の信頼を勝ち取っているのだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)